名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
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コールナンバー(新一×快斗)
※新一視点ショート。
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「あっれ? あっれ!? おかしいな。ない!」

「何探してんだ、快斗」




深夜訪れた快斗を泊めた、その翌朝。
リビングでモーニングコーヒーを飲みながらまったりしてたら、快斗が急にゴソゴソし始めた。

「あれ? ポケットに入れといたのにない?! あれ?! どこやったっけ?」

「だから何をだよ」

「携帯。おニューのスマホ! 変えたばっかなのにーっ」

「持ってきたのか?」

「…持ってきた。ここに来る途中で設定したり」

「落としたんじゃねーのか」

「うそ~あったよ、ちゃんと! どこいった~俺のカワイコちゃんーー!!」

〝カワイコちゃん〟って、携帯のことか。どこのオヤジだよ。
テーブルの下を覗き込んだり、オレが伏せた新聞めくったり、壁際の隙間を覗き込んだり、落ち着かない。

「部屋じゃねーか」

「そうかな?!」

ダダダと駆けて二階へ行く。
しばらく戻ってこないと思ったら、ダダダと駆け降りてきた。

「わーん、やっぱねえよ! どうしよう、くどーっ!」

「ないわけないだろ、持ってきたんなら。鳴らしてやるからもう一度落ち着いて探してみろ」

「あっ、その手があったか。やってやって!」

寝起きだからか、素なのか、これがあのクールな怪盗と本当に同一人物なのかと疑いたくなるような可愛いらしさ…いや間抜け加減。

「どう、工藤?」

「鳴らしてる。音聞こえねえか」

「音消してる」

「…ハァ?」

オレがあんぐり呆れた顔すると、快斗はバタバタ手を振って弁解した。

「あっ、でもバイブレーションにしてっから、鳴らしててくれれば探しやすいから」

「しょーがねーな」

留守伝に切り替わる前に切っては繰り返しかけ直す。

「やっぱ二階だろ」

「最初に上着脱いだのはここだったんだけどなぁ…」

「このまま鳴らし続けるから探せ。オレは部屋見てくる」

リビングに這いつくばってキョロキョロしてる快斗を残し、オレだけ部屋に上がった。


「バイブレーションか。奥に挟まってたりしたらわかんねーかもな」

自室のベッド周りを重点的に探す。
快斗のヤツ、昨夜はいつの間にかベッドにもぐりこんできやがって。
明け方隣でくーくー寝てて、びっくりした。
『めーたんてーの寝込み襲うの、超簡単♪』だと、この。

だが起きた時にはベッドにスマホなんかなかったよなぁ。ほんとに持ってきたのか、アイツ。実はやっぱり家に置いてありましたー、なんてオチなんじゃねえのか?

「…………」

もう一度、快斗の番号をコールした。
立ち止まって耳を澄ます。
自分の吐息も鎮め、目を閉じた。

「────?」

なにかが微かに震えてる…、ような気がする。

もう一度。

「………」

ベッドサイド…。畳んだブランケット。
これか?!
ガバッとブランケットを掴んで持ち上げた。







「くど~どうしよーっ。玄関も廊下も通ったとこ全部見たけど、ねえよぉ~(T_T)」

「あったよ、ほら」

「エッ☆☆?!!!!」

リビングに入ってスマートフォンを差し出すと、しょぼくれてた快斗が飛び上がって抱きついてきた。

「うあーーっまじ?!! よかったあ~!!!どこにあった?!」

「ブランケットの間。一緒に畳んじまったんだな。よく探せよ」

「エエ? …寝る前に見たんだっけ?おかしいな。ベッドも探したのになぁ。でもまあ見つかったからいいや! あんがと工藤!! 俺のカワイコちゃん、お帰りっ!」



快斗に突っ込み損ねた。
オレが鳴らした、快斗の携帯の着信画面。

〝910〟だって。

ベタ過ぎんだろ。暗号にもなってねー。

だけどそれを知って、オレは何だか嬉しくなった。

オレが快斗をコールするたび、快斗は自分の手の中であの画面を見てオレだと確認するんだ。そう思ったら。
なんだか嬉しかった。

「さてと…それじゃたっぷり返礼してもらうか」

手を握って引き寄せると、快斗は目をパチパチさせてオレを見た。そしてスマートフォンをそっとテーブルに置いて、エヘヘと笑った。





20140911
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※お題『910』の日、でした(汗)。
昨日アップしたかったのですが、うたた寝してしまい、気付いたら日が変わってましたぁ~(>_<)。


●拍手御礼
「羨望」「襲撃」へ、拍手ありがとうございました(^^)!

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