moonlight 新一×快斗

宣戦布告《1/2》
カテゴリ★普通の高校生パラレル
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もうすぐ江古田高校だ。
男子は学ラン、女子はセーラー服の生徒たちが下校する通学路を駅から逆に遡る。

自分とこの制服着て他校に乗り込むって……なんか、緊張する。つっても、中に入る気はないけど。

水曜はサッカー部が校庭全面使う日って確か前に快斗言ってたから、きっと行けば練習してる姿が見られるんじゃないかな……。
いるかな。いるよな。快斗。
オレたちが付き合ってるってことはサッカー部の連中にはなんとなくバレてるらしいし、てか、オレとしてはむしろバラしたい！
快斗に言い寄るヤツいたら、快斗にはオレという歴(れっき)としたステディがいるんだって宣言してやりてえ。――だけど快斗は照れ屋だから、いやがるかなぁ、そんなの。

……と、ひとり盛り上がったり盛り下がったりしてるうちに江古校に着いた。道路と隔てる金網越しに校庭を覗き込む。

おおっ、サッカー部練習してる！

一気にドキドキが高まる。青春だずぇ～！

快斗の姿を探す。
快斗……快斗。

いた～っ！(*^^*)









練習してたら誰かが『帝丹の工藤じゃねえ？』としゃべってるのが聞こえた。
どきんとして、まさかと思いながら周囲を見回す。

『快斗、ほら、あそこ！ 』

同じクラスのやつが指をさす。

『おい、白馬だぜ。』

『白馬が工藤んとこに行くぜ！』

『直接対決かよ！』

『快斗もてんなぁ！』

はやし立てられてカァッと熱くなる。

『つまんねえ話してんじゃねえ！ 次、シュート練習すっぞ！ ディフェンダーは本気でプレッシャーかけること！』

三年の主将にどやされてみんな軽口を止めて練習に戻ったけど、俺は…。
どうして、白馬が。

『快斗！』

シュート練習の順番がきた。
俺はボールを蹴って走り出した。

信じて……新一を。自分の気持ちを。








宣戦布告《2/2》へつづく

[5回]