名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
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快斗メインの話でちょっと白馬、後半工藤が出てきます。ごめんね白馬ちゃん。私、新快だから!!

―――――――――



悪夢 (1/2)



――自分の鼓動だけが響く。

左右の腕を、別々の誰かに掴まれ、抑えつけられる。

目の前にはさらに別の数人。

顔は見えない。真っ暗だから。
真っ暗なのに、自分を欲の対象として見つめる複数の何者かの粘り着くような視線を感じる。

いやだ。――逃げたい。



しかし、体の自由は奪われ、声すらあげられない。叫ぼうとしても喉からはひゅうひゅうと空気が漏れるばかりだ。

上衣が裂かれ、下肢も暴かれ、素裸にされる。

怖い。何をされるのか。いくつもの手が一斉に自分に向かって伸ばされる――



(うわあああ――っ!!)




「…………!?」


びっくりしたあ。なに寝ぼけてんのよ!

はあはあと息を吐く。

冷や汗が全身を伝っていた。

学校だった。

寄りによって一番安全なはずの、この場所でこんな悪夢を見るなんて。


あっ、どこいくの、快斗?!
もうすぐ午後の授業始まるよ!



とてもじゃないがこんな気分で学校に居られなかった。

俺は後ろも見ずに今まで座っていた自分の席から逃げ出した。





落ち込む。

何度か危険な目に遭って、実際に傷を負ったことも有るけれど、乗り越えてきたつもりだった。

それなのに悪夢はこんな明るい日中のうたた寝にまで現れる。
……つまりは引き摺っていると言うことだ。

河原の土手に背を預け、震える手を握り締める。


封じ込めていた記憶が一度蘇ってしまえば、思い出すまいとしても脳が勝手に再生する。しばらくは悪夢に苛まれる事になるかも――。

ゾクリとして周囲を見渡す。
遠くに子供達のはしゃぐ声が聞こえるだけだった。それなのに、どうしようもない不安に襲われる。

自分を哄う声が聞こえた気がして、俺は耳を押さえてうずくまった。





――――


日に日に病んでゆく心。

見かねたらしい白馬に「僕ではだめかい」とまで言わせてしまう。

「バカヤロ何のことだよ」と無駄な強がりを言ったが、一瞬心が揺らいだ。そのくらい、参っていた。

「僕の家に来るといい。寝てないんじゃないのか。酷い顔色だ。何があったか知らないが――僕でよければ側にいるから――」

軽く肩に手を乗せられただけだった。だけどピリピリと張りつめていた俺は、過剰な勢いで白馬のその手を撥ねつけてしまった。

「……黒羽君、本当におかしいぞ。自分の顔、鏡で見てみたまえ」

見なくたってひでぇツラしてる事くらい自分でもわかる。
崩れ落ちそうになる心をなんとか蹴っ飛ばして、その場を逃れた。







どうしてこんな状態に陥ってしまったのか。

あの日――午前中の体育の授業が終わり、校舎へ戻りながらクラスメート達とふざけあっていた。何かの拍子に誰かが躓いて、もつれて数人でひっくり返った。みんなで大笑いして、重いから早くどけ、とかまた騒いで。
その時、下敷きになった俺は身動きできず――胸を圧迫されて息苦しくなり――なにか急にいやな気分になった 。
その時はそれで終わった。
たったそれだけの事だったのに、この様だ。



これまでにも悪夢を見なかったわけじゃない。
それでも学校生活という最も日常的かつ自分にとっては平穏でくつろげる場所へ戻れば、明るい陽の光の中で暗い影は薄れてゆき、自然と平常心を取り戻す事ができていたのだ。

それが、今度ばかりはダメだ。
学校にいても気持ちが張り詰めたままで、白馬や、幼なじみのアイツや、クラスメート達までにも不安な顔で見られてしまうくらい――鬱状態に嵌まってしまった。
はやく抜け出したいのに、ズブズブと泥沼に脚を捕られるように、気持ちは沈んで行くばかりだ。







――――


珍しい奴に会った。白馬。
珍しくもないか、と思い直す。なにしろヤツの父親は、ここ警視庁の親玉だ。

「工藤くん」
「よう、日本にいたのか。何か事件か?」
白馬は妙に硬い顔をして真っ直ぐ俺の方へ歩み寄ってきた。

「なんだ? なんか行き詰まってる件でもあるのかよ」

場所が場所だし、俺はてっきり事件絡みの話かと思って、プライドの高い白馬が……と、少々構えた気持ちで言葉を待った。

「黒羽君の事で話があります。ちょっとこちらへ」




―――――――


悪夢(2/2)へ続く

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