名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
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俺たちの夏(新一×快斗)
※短め軽い小咄、手直し中です
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「出かけるぞ、快斗」

「いってらっしぇ〜。このクソ暑いのにご苦労さん」



遊びに来た工藤邸。着いたばかりで、リュックとヘルメットを置いたところだ。
かかってきた電話は高木刑事からだろう。何かの事件で、工藤にお呼びがかかったらしい。

「夏休みだってのに高校生探偵殿はお忙しいねぇ」

「おまえも来るんだ」

「は? なんで」

「助手を連れてくって話してたの聞いてたろう」

「イヤイヤ。何言ってんの。阿笠博士と哀ちゃん連れてけよ」

「少年探偵団は昨日から長野だ」

「ああ」

夏休みの自由研究で、知り合いがいる展望台の見学に行ったとかなんとか⋯。

「一人で行けよ」

「いやだ。せっかく快斗が来たのに離れたくない。一緒に来い」

「⋯⋯」

真顔で言われて反応に困る。
冗談なのか本心なのか。

「警察が怖いのか。捕まるから」

「馬鹿言うな。捕まるわけねーだろ」

「じゃあ来い。おまえのバイクで行く。乗せてけ」

「ええ?! メットねえだろ」

「ある。こんなこともあろうかと買っといた」

「⋯なにが “こんなこともあろうかと” だよ」

ちょっぴりその気になってきた。ソファから立ち上がる。

「場所は? 送るくらいならいいぜ。事件に首突っ込みたくはないけど」

「OK。近くで待機しててくれ。必要があったら呼ぶ。事件が片付いたらそのまま外泊しよう」

「⋯⋯⋯」

近くで待機、そのまま外泊?
鼻先に人参ぶら下げられてるみたいだ。結局待ちぼうけくうかもしれないのに。

「大丈夫、そんなに面倒な事件じゃなさそうだ」

「よく言う⋯、行ってみなきゃわかんないだろ。わざわざ警察が依頼してくるくらいなんだから」

「依頼は暗号の解読だ。さっきスマホに送ってもらったが、現場に行ってみないと解けそうにない」

「暗号か」

「決まりだな。通信機とイヤホン。状況は伝えるが、必要なら直接現場に来てもいい。快斗が先に解いたら飯代も宿代も全部出してやるよ」

「えっ、まじか」

「オレが先に解いたら、ワリカンだ」

「いいでしょう」

お坊ちゃまの申し出に甘えることにする。オプションで怪盗の声音で応えて、俺は微笑んだ。


バイクのエンジンを掛ける。
タンデムシートに工藤。

「片手は後ろ掴んで、片方は俺の腹に腕回せ」

工藤が左腕を俺の腹に回し、右手がバイクの後ろの取っ手を掴んだのを確認する。

「しっかり捕まってろよ」

「あまり飛ばすな。白バイに捕まる」

「わかってるって。名探偵を安全に目的地までお連れしますよ!」

「わっ」

アクセルを吹かす。スタートで少しばかり後輪が滑り、工藤が抗議の “メットごつん” してくる。

俺たちの夏休みが始まった。

工藤は探偵。俺は正体を隠した怪盗。

いきなり事件現場なんて、普通とは違うけど。

とにかく、俺たちの熱い夏が始まったんだ。







20250728

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※夏のはじまりどころか現実は連日猛暑酷暑でしんどい日が続きますよね。おそまつサマ〜でした (^o^;


●拍手御礼
「デプレッション」「妄想」「はじまりのサヨナラ」




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