名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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加虐実験 (R18)

タイトルかなりヤバいですが、そんなに極端な内容ではない…です(汗)。
完全に新快二人だけの世界です。ふう。


――



平和な休日の、穏やかで楽しい夕食タイムだった。さっきまで。

だが、後片付けの時に皿を洗う俺の脇で工藤がフォークを取り落としてから、なんだか急に雲行きが怪しくなった。


フォークを拾いながら、工藤が一瞬動きを止め、俺の足首あたりを見てフッと笑うのに気付いてしまった。

「……やめろよな」
「なにが」
「よからぬこと考えただろ」
ふふん、と含み笑いをして工藤が立ち上がる。

「あとでちょっと実験しよーっと」
俺の意志とは関係無く、工藤が言う。

すんごく嫌な予感がした。

しかし下手な事を言えば余計墓穴を掘る結果になる。それはこの一月ばかりの間に思い知らされていた。
だいたい俺が何を言おうがコイツに口でかなうわけがないし、何だかんだ言っても誘われればこうしてノコノコ工藤邸へ来てしまうのだから、俺はすっかり工藤に馴らされて――言いなりというか、ある意味奴隷だった。拒否出来ないんだから。
自己嫌悪のため息をつくと、アクマな名探偵は後ろから俺のうなじに口づけて「先に風呂浴びて部屋で待ってるぜ」と、空恐ろしいくらいの優しい声で囁いた。






――――



やっぱり。
案の定、工藤はさっきのフォークを持ち込んで来やがった。最悪。

「あんなァ、反則だろぉそれ」
「試すだけだよ。ちょっとした実験するだけ」
「どんな実験だよ…。正義の名探偵が悪どすぎんだろ」
どんな文句を言っても逃げ場が無いことは承知しているが、一応は意思表示する。
何度か前、あまりにも乱暴に扱われて頭に来た俺は思わず叫んだんだ。
「バカヤロー! 次は俺がテメーを襲ってやる!!」って。
そうしたらこの野郎は瞳をキラキラ(いや、ギラギラだった)させて、おもしれぇ、と抜かした。
どんな手を使ってくれるんだ、とか、暗号で予告しろよ、とか。あげくに、その次はまた俺がお前を100倍たのしませてやるからな。とか。
100倍? 冗談ではない。俺はもうてんでこの――傍若無人な君主に逆らえない、弱みを握られた哀れな下僕の元怪盗でしかなかった。



……あ。

ひやりとする金属の感触に唇を結んだまま目を瞑る。
何事にも好奇心旺盛で探究心に事欠かない探偵に、細かな一挙手一投足まで見つめられ探られていると思うとどうしても堅くなる。
始まりはいつもこうだ。
もう少し時間が経って、互いの呼吸が入り乱れ、交わり一つになってしまえば、こうしたいたたまれない恥ずかしさもわからなくなる――。

(…テッ――!)
金属の、フォークの先で肌を引っかかれた。
「おいっ、痛てぇよ」
「軽く痕付けてるだけだから心配すんな」
「やめてくれよ、変な事すんの…」
弱々しくお願いしてみる。そのうちグサリとやられそうで、本当に怖い。



――思った通りだ。
白い肌に映えて吐息とともに蠢く赤い四本の筋は、とてつもなく扇情的だった。
新一は快斗の肌に自分が記した金属の痕に一種の陶酔を覚えた。加虐の悦びというやつだ。
過去に何度か傷を負い、消えない痕を残す快斗の肌。人目に晒すことを避けているためだろう、もとより白い肌は滑らかでとても繊細だ。
そう、こうして快斗の素肌の秘密を知るのは、快斗の過去を知る自分だけだ。それがまたいい。つい、あれこれやってみたくなる。
快斗は素直だ。嫌がるのも怒るのも泣くのも笑うのも。俺にはない純情さがある。
たまにそれが――憎らしく感じるほど愛しい。愛憎は表裏とはよく言ったものだ。

快斗は、自分が俺に囚われていると思っているようだが、俺に言わせれば逆だ。
ここで一緒に暮らせばいいと、俺は先日かなりの決意をして提案したのだが快斗は首を振った。
遠慮するよ――毎日探偵に監視されて暮らすなんて無理。そう言った。
フラれた俺は顔には出さなかったが
ひどくガッカリした。
そして、また快斗を苛めてしまう。憂さ晴らしというか、愛情の裏返し。どんなに深く繋がっても想いを伝えきれない歯がゆさ。もっと素直に泣いたり怒ったり俺もしてみたい。
ちゃんと抱き締めて、好きだとか愛しているとか言えば解るものだろうか。しかし人間はそんなに単純なものではないだろう。幾多の事件で幾多の人間の感情を知りすぎた。
快斗のように素直な心に、だからこそこんなにも惹きつけられてしまうのだろうか。


カツン! と金属の音がして、サイドボードに跳ね返った何かがポトリと絨毯に落ちた。
意識があったのはそこまでだ。
ようやく理性が吹き飛び、揺さぶられる快感に身をゆだねる。あ、あ、あ、と漏れ出る自分の声も遠い。
寄せては返す波間に浮かぶ頼りなさに、思わず工藤の名を呼んだ。しかし返事はない。確かに今自分を覆い尽くしているのは工藤のはずなのに。
恐々と瞼を開けてそっと見上げると、目一杯近くに工藤の顔があった。そのまま口も塞がれて、息苦しさに涙が溢れる。

ああ――……



気がつくと、体にのしかかっていた重みはすでに消え、俺の額の汗を工藤の掌が拭うところだった。
気恥ずかしい。
また自分だけイってしまったのだろうか。

「今日はなんだかコーフンした」
「…………」
「快斗がイクまで保たなかったの初めてだ」
「……………………」

快斗が赤くなった。
素直なヤツ。羨望すら感じる。

たまには俺も素直にお願いする側にまわってみようか。

一休みしたら、もう一度頼んでみよう。
ここで一緒に暮らそうって。
少しでも快斗のそばに、居たいのだと伝えよう。

20110828




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