名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
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探偵と怪盗
カテゴリ◆もしもシリーズ
※ショート、快斗くん視点
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「ロンドンハイスクールから転校してきた白馬探です。よろしく」

長身の優男。クラスの女子どもの歓待の声は、きっと廊下にまで響いただろう。



「嬉しいな、さっそく休み時間に声をかけてくれるなんて。キミ、黒羽くんと言ったっけ。僕と友人になってくれますか?」

「おまえ、警視総監の息子だってな」

昼休みの屋上。

俺は確かめずにはいられなかった。

「そうですが…」

「昨夜、事件があった博物館にいただろう」

「え? ああ、そうか。もしかして中森警部のお嬢さんと一緒に見学に来ていたのは、キミだったのかい」

「しらばっくれんじゃねえ。高校生探偵とか言ってカッコつけて現れたくせに、肝心の怪盗の予告時間にはいなかっただろう。どこにいたんだ、あの時!」

「初対面も同然だというのに、なぜキミは僕に対してそんなにアグレッシブなのですか」

「俺は怪盗が飛び立つ前に、1対1で向き合ったんだ。怪盗の立ち姿、身のこなし、指先の動きまでこの目でハッキリ見た」

雨が降り出しそうだからか。
普段昼休みに屋上でたむろす生徒たちの姿も今はなく、吹き抜ける風を受けてこの場に立つのは俺と白馬の二人だけだった。

「ほう…指先の動きまで…?」

白馬がクスリと笑う。

「そうだ。俺はマジシャンの修行をしてる。指の動きには個性が出るんだ。だから、たとえモノクルとシルクハットで顔を隠してても、あの怪盗の正体が誰か、俺には解るんだ!」

微笑みを浮かべた白馬がスッと動く。

あまりにさり気なくて、前のめりになっていた俺は避けられなかった。

「では、キミが確かめたいことに協力しましょうか…?」

白馬の指先が俺の顎に添えられる。

「なん…で、探偵の…くせに───」

「ある紳士の意志を継ぐためです」







痺れたように体が動かなくなる。



昨夜と同じだ───。



顎を持ち上げる指先の感触。唇に触れる温もり。


同じだ──、やっぱり、こいつは───!!






「怪盗…キッド…。なんで、探偵のくせに、なんで…おまえは…」

眩暈がして、俺は頭(かぶり)を振った。

「ある事件を追っていた僕は、一人の紳士に出逢ったんです。訳あってその紳士の意志を継ぐ約束をした。キミにはいつか打ち明けよう…。それまではどうか僕の邪魔をしないでくれたまえ、黒羽くん」








白馬の広い背が視界から消え、俺は屋上に一人になった。

転校生の白馬探…。

探偵で怪盗。

そんな矛盾があるもんか。

だけど…もう遅い。

俺は魅せられてしまった。

白いマントを靡かせるあの姿に。

優美で長く、繊細なあの指先に───。






20181014
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※「もしも」設定の妄想でした。非常に自己満で伝わりにくいですよね(>.<)スミマセン!



●拍手御礼
「秋憂」「愚痴」「江古田高校二年女子・黒羽快乙」へ、拍手ありがとうございました!





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