名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
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こういうこと《2/3》新一×キッド
(R18)
―――――――――――――――

俺は自分の不用意さを呪うしかなく、あとはせいぜい怪盗の誇りまで奪われないよう、懸命に声を抑えることくらいしかできなかった。

「……!」

唇が合う寸前に思わず顔を逸らした。
探偵が笑う。

「ずいぶんシャイな反応すんな。まさかホントに初めてとか……キスもしたことねえとか?」

「…………な、わけ、ない…だろ」

顔を逸らしたままかろうじてそう言ったが、これじゃバレバレだ。

横柄に俺を見下ろすアクマのような探偵をぶん殴ってやりたいが、その後の冷酷無比な報復を想像すると恐ろしすぎて何もできない。蛇に睨まれた蛙ってこういうもんか。
手錠さえ外せれば――。

(あ……!)

タイに指がかけられたかと思うと、一気に引き抜かれる。喉元が急に頼りなく感じられて体が強張った。

「!!」

今度は避けられず、覆うように唇を塞がれた。
情緒もへったくれもない。俺の初めてのキスがこれかよ。片手は手錠に繋がれ、片手は背に回され押さえつけられて……。ひでぇ。そして苦しい。息が――。
無意識に唇を開いた途端、探偵の舌先がすぐさま俺の咥内に差し込まれた。
他人の舌が自分の口の中を弄(まさぐ)る感覚は考えていたものとは遠くかけ離れ、不気味としか言いようがない。しかもますます息苦しい。首を振って訴えるのだが逃がしてくれない。うう、と呻いて口を閉じかけるとようやく放され、涙が滲む目を堅く閉じたまま俺は乱れる呼吸をなんとか抑えるのに必死だった。
無理。とてもこのアクマの相手をしてSEXなんかできるわけねえ。

――なあ、本気かよ。冗談はこのくらいにしてくれよ。そう言いたかった。だがちらりと薄目を開けて見た探偵の目は爛々と輝いていて――まぎれもなく欲情していた。吐息が半端ない。なんで。なんで俺に。マジ怖い!

「……キッド。俺の舌噛もうとしたな、いま」

「ち…」違う。苦しくて無意識にそうなっただけだ。

「次は絶対閉じるなよ」

答える間もなく、さっきよりもっともっと深く口を侵される。
気が遠くなる。初体験なのにハードすぎる。この後どうなっちゃうんだ。

やっと唇が解放されたと思ったら探偵の指がもどかしげに俺のシャツのボタンを外しはじめた。本能的に畏れを覚えて、とうとう懇願する。

「や――やめてくれ!」
「フ。どうも本当に初めてのようだな」

自分の醜態にかっとなった。

「…文句あんなら今すぐ止めろっ! 触んなっ、このヘンタイ!」

「いいのかよ…そんなこと言って。ヘンタイな事って? たとえば」

はだけたシャツの前から滑り込んだ探偵の手が俺の素肌を舐めるように移動する。ぞくりと肌が粟立った。
と思ったら、胸元を探っていた指先がいきなり俺の乳首を抓った。

「い、痛てぇ! やめろっ!」

屈辱と驚くほどの痛みに涙が滲んだ。動く方の手で思わず探偵を押しのけてしまう。
その手を掴まれ、探偵が外した俺のタイを使って手首をぐるぐる巻きにする。そして左手と同じように頭上に縛りつけられてしまった。

「次逆らったら脚も縛るぜ。大きく広げて。そうなったら裸にすんのにハサミで服切らないとな」

「…………」

もう何も言えない。考えたくない。
俺は観念した。もう――自分の殻に閉じこもるしか自分を守る術がなくなった。




つづく

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