名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
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2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
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暴発《1》
カテゴリ★インターセプト4
※ウォッカ視点
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競りのテンポが落ちた。そろそろ決着がつくかと思ったその時、異変は起きた。

一人の客が手にした杖を強く床に打ち着け、声を上げたのだ。



「その〝二つ目のパンドラ〟、わしが買うた!」

客たちが声の主を探し、いっせいに振り返る。
その視線の先──最後列に陣取っていたのは、頭巾で顔を覆った和装の老人と秘書らしいスーツ姿の仮面の男。

オークションが始まった時にはいなかった客だ。
大半が匿名での参加だけに、当然入場には入念なチェックがある。もっとも匿名とはいえ招待状を送っているのだから、内々には素性は割れている。だが、あの客には覚えがなかった。

「お客様、レートを」

「ふん。50でどうじゃ」

「──50億。よろしいですか」

会場全体が息を呑む。本気か。

「他にお声はございませんか?!」

オークショニアが問う。
会場は水を打ったように静まり返った。

「ございませんね。それでは〝二つ目のパンドラ〟は50億レートにて…」

───ふざけるな!

オークショニアがハンマーを打とうとした瞬間、突然一人の男が立ち上がった。

───〝パンドラ〟は俺がさっき競り取ったんだ。〝パンドラ〟は全部俺のものだ!

「ご静粛に。規約を守られないお客様はすべての資格を失います。先ほどの御成約も含めて。よろしいですか」

───なんだと?!

───もういい、俺の〝パンドラ〟をよこせっ、今すぐ!!

激高して壇上に向かおうとした男が、不意にかくんと崩折れた。そのまま床に倒れ込む。すかさず会場の隅から数人の黒服が現れ、動かなくなった男を担ぎ出してゆく。  

イヤホンの向こうから『ククク』というキャンティの忍び笑いが聞こえてきた。

『やれやれ…詰まんないねぇ。こんなのがアタイたちスナイパーのシゴトだなんてさ』

「遅いぞ、キャンティ。客に勝手に喋らせるな」

バルコニーから下を眺めつつアニキが応える。

『あの世逝きの前に言いたい事くらい言わせてやろうってお情けさ』

「面白がりやがって。マァ確かにそろそろこの茶番にも飽きたがな」

その間アニキは頭巾の客をじっと見詰めていた。いや、その脇の仮面の秘書をか。
もしかしたら…あれがS財閥相談役と、付き従っている仮面の男が───。

『ベルモット、どこにいる』

今度はコルンの声だった。
誰も応えない。
〝K〟が発するGPSの表示は会場隅で点滅している。だがその周辺にプラチナブロンドは見当たらなかった。

「客の手にいったん渡った〝パンドラ〟を〝K〟に盗ませるってベルモットの話は信用できねえ。いつでも〝K〟を撃てるようにしておけ。ベルモットもな」

『ベルモットが死んじまったら、そりぁ不幸な事故ってことだね』

低く嬉しそうなキャンティの声が響いた。




「それでは続きまして最後の〝パンドラ〟です!」

再び会場がどよめく。しかしさっきまでと違い、客たちはすっかり退いている様子だ。
やはり〝パンドラ伝説〟は不幸を呼ぶ。そんな囁きが漏れ聞こえてくるようだ。

オークショニアは調子を変えず説明を続けていた。

「一つ目はホープダイヤモンド。二つ目はゴールデン・ジュビリー。そしてこの三つ目のレッドサファイヤも先の二点に劣らぬサイズ、ディスパーション(内反射)。この三つのうちに本物の〝パンドラ〟があるのか。確かめることが出来るのは今宵一晩のみです!」

「まどろっこしいわい」

二つ目のパンドラを落札した頭巾の老人が立ち上がる。

「三つまとめて150! 文句はあるまい」

老人の自信に漲った大声とその破格値に、他の客たちは完全に諦めた様子だ。

オークショニアがモニターを確認しながら忙しくキーを叩く。老人が本当に150億レートを仮口座に預けているのか、最終確認をしているのだろう。

「──おまたせしました。確認がとれましたので、いまのお申し出通り、三つの〝パンドラ〟は、すべて…」

オークショニアが今度こそハンマープライスを告げる。
しかし、その声は途中で途切れた。


爆音、振動。


会場が揺れ、悲鳴が飛ぶ。

入り口の両扉が開いた。

炎を背に現れた何者かが、狂ったように嗤っていた。


───おれだ! 怪盗キッド! 姿を現せ!



怪盗キッド…?

あの男は、まさか。生きていたのか。



───出てこい!貴様がここにいるのは分かってるんだ。てめえを殺るのはこの俺、スネークだ!!







20150908
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※ひー、いろいろ描写が不十分&テンポがわるくてスミマセン。つづきます~(*_*;


●拍手御礼
「条件反射」「四つ葉のクローバー」「ミラクル・キッド」「怪盗キッドと探偵諸君」「空耳」「妄想」「羨望」「蹴撃」「身代わり」ほか&カテゴリ★インターセプト へ、拍手ありがとうございました(^^)/

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