名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

ブログ内検索
カレンダー
02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カウンター
プロフィール
HN:
ronin
性別:
女性
自己紹介:
2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
Design by:タイムカプセル
 

リバース《翌日編》(コナン&快斗)
※前回のフォローのつもりなんですが…(*_*;
─────────────────────────────


朝、目が覚めた。
そしたら快斗は、まだチビ快斗のままだった!


「快斗…!!」

やっぱり睫毛が綺麗だ。
オレは鼻息がかかっちまうんじゃないかと思うほど、これでもかとあどけない寝顔の快斗に顔を近付けた。

──ん?

昨夜となんか違う…ような気がする。見え方が。

「ん?!」

理由はすぐに判った。
オレが〝工藤新一〟から〝コナン〟に姿を変えた、つまり元に戻った(?)からだ。

不思議だ。こんなことが起こるなんて。
オレたち二人してコドモの姿になっている。本当は17歳の高校二年生同士なのに…。

もっと寝顔を見てたい気もするが、時間がないかもしれない。
オレは快斗の鼻先に自分の鼻をくっつけて、快斗の名を呼んだ。

「起きろ、快斗。オレだ。コナンだぜ」

「………」

長い睫毛が揺れる。
眉をわずかに顰めた快斗が、うっすらと目を開けた。

「……コナン…くん」

「快斗」

寝ぼけ眼の快斗がガバッと起き上がり、オレに抱きついてくる。二人とも裸のままだった。

「わっ」

「コナンくん…! 工藤っ!」

そのまま二人してシーツの波間に転がった。
想像するとおかしいかもしれないが、このときのオレたちは大真面目に、真剣に、互いを愛おしいと思ってキスをした。
最初はふわりと触れるように。そしてチュ、チュ、チュ、と三度、ついばむように…。

「えへへっ」

「なに笑ってんだ、快斗」

「自分も小さくなってみると、コナンくんがちゃんと工藤に見えるなーって」

「そうか?」当たり前なのだが。

「俺、工藤と一緒なら、コドモからもう一度やり直してもいい」

「ばぁーか。そんな上手くいくか」

「そういう気持ちだってことだよ。へへへっ」

実はオレも同じ思いだった。
快斗と一緒にずっと過ごせるなら、こんなに幸せなことはない。
高校生と小学生では一緒にいるにも限度があるが、同じ子供ならずっとそばにいられる。

「ああ~、なんかお腹空いた。コナンくん、なんか食べようよ」

「そうだな。なんか取ってくるか」

「いいよ、着替えてキッチンに行こうぜ」

そう言うと、快斗はひょいとベッドから飛び降りた。裸のまま。

「───快斗?」

膝を着いた小さな快斗が、うずくまったまま起き上がらない。まさか。

「あ…やば…っ、なんか、急に…熱くなってきた…」

うう、と唸って、快斗はそのままカーペットに倒れ込んだ。自分の体を抱え込むようにして。

「快斗!!」



オレはこれまで十数回も小さくなったり大きくなったりを繰り返してきた。
灰原に言わせると、オレと灰原は───特にオレは『珍しい症例』らしい。

毒薬として造られた〝APTX4869〟の副作用ともいえる若返りの効果は、必ずしも現れるものではなかった。
それを灰原が研究を重ね、毒性を排除しつつ一定の効果と持続力をコントロールできるまでになったのだ。

つまり、本来薬の効果が切れれば飲んだ者は〝元の姿に戻る〟。
最初にイレギュラーで変化してしまったオレと灰原だけが、現状その逆になってしまっていて戻らない。
解毒剤を使わないと元の姿に戻れず、解毒剤の効果が切れれば再び小さくなってしまう。



目の前で、快斗が徐々に姿を変えてゆく。
自分で体験していても、客観的に変化を目の当たりにするのはもちろん初めてだ。
これはもうほとんどSFの世界だ。子供の人体が、僅か数分で大人になる。
気を失っている快斗は時折びくびくと震えながら低く唸っている。

17歳に戻った快斗を、オレは抱き起こすことも出来ず、ただ快斗の体にシーツを掛けてやることしか出来なかった。
恐ろしいと思った。

自分がこれまで何度もこんな恐ろしい変化を遂げていたことを知って、オレは言葉を失った。





20150112

─────────────────────────────


※あ…あれ、フォロー編とか言いながらなんか不穏な終わり方になってしまいました。またいずれこのカテゴリ書きます~(*_*;


 

拍手[6回]