不思議な夜(コナン×快斗)R18?
カテゴリ★ファーストステージ
※なんだかイケナイ描写あり…(*_*;
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風呂から出たバスタオル一枚の快斗の肩に、ごく浅いものだが銃創がある。
視線に気が付いたのか、快斗はふっと微笑んでオレを見下ろした。
「なんだよ。コナンくんなんかドテッ腹に痕があるだろ」
「うっせ。二人の時に〝コナンクン〟とか呼ぶな」
はいはい、と言って快斗はオレの前にしゃがみ込んだ。
あやすような眼差しで見つめられて、ついムキになる。
「いいか、オレは工藤新一だ。少なくともおめーと二人でいる時は」
「分かってるよ。だけどさ」
「だけどなんだよ」
「俺…コナンくんのことも、かなり好きなんだぜ」
「・・・ っ (〃〃)」
「恋人が二人いて、それが〝浮気〟にならないんだから俺たちって得だよな」
「バァロ。お互い〝人格統合〟目指してんだからな。忘れんな」
「俺はもう統合されてるもんね」
快斗はそう言ってオレを抱き上げた。
こんな〝半同居〟に見せかけた〝半同棲〟生活を始めてしばらく経つ。
快斗は目的としていたビッグジュエルが世に存在しない事を突き止め怪盗を封印し、オレはオレでFBIとの共闘の結果ヤバい奴らに命を狙われるような危険は去り(ヤツらの残党はまだ潜んでいるが)、いまは普通に探偵している。
とにかく現状最大の問題は、〝いつオレが元に戻れるかどうか〟だった。
それも薬の発明者である天才科学者が味方として隣に住んでいるのだから、あともう少しの辛抱のはずなのだ。
はずなのだが…。
いつものように明かりを消してベッドに入り、快斗と軽くじゃれ合う。
もっとアッチいけとか小突きあって、合間に耳とかオデコとか唇につんつんキスしたりして。
二人でいられる夢のような時間を過ごし、最後は快斗がオレの背を抱くようにして寄り添って、どちらからともなく欠伸を漏らす。それがもう片方に伝染って、微かに笑いあって二人一緒に眠りに就く。
いつもならそうだ。
だけど今夜の快斗がちょっとばかり興奮気味だってことは、オレにはすぐに解った。
そっと指を伸ばすと、快斗は焦ったように腰を引いた。
「いいよ、生理現象なんだから」
「動くなよ。してやっから」
「ばか、いらねえ、よせって…」
構わずシーツに潜り込む。こんな時は体が小さい方が動きがとりやすい。
快斗のパジャマを引っ張ろうとすると、懲りずに快斗が抵抗する。
「ダメだって、コナンくん!」
「何度も言わせんな。オレは」
工藤新一なんだよ。
ああっと息を吐き出して快斗がもがく。
恋人のこんな姿を観られるのは、オレとしても快感だ。遠慮はいらない。
「や、やだ、コナンくん、…あ!」
快斗としては子供の体のオレがする事に、どうしても〝背徳感〟を覚えずにいられないらしい。
しかし正直なところ、オレはそんな快斗を煽って追い詰めて困らせるのがすごく愉しい。興奮する。小さな子供の体でも、現に繋がる事は出来なくても十分に高ぶりを覚えるのだ。
快斗、かわいーぜ。心の中でそう囁いて速くなる快斗の吐息に合わせて手と指をうごめかす。
ああ、あ、と快斗は短く叫んで、体を震わせた。
「うあ~、シーツ替えてシャワーまた浴びなきゃダメじゃんー」
「シーツなら何十枚でも替えあるし。シャワーだって好きなだけ浴びろよ」
薄明かりの中、まだ熱っぽい顔した快斗がオレをジト目で睨む。
「こんな小さな手の細い指にヤラレちゃうなんて、我ながら情けねー…」
「…?」
快斗がオレの手に目をやったまま固まる。
「なんだよ。シーツ替えといてやっから風呂行ってこい」
あまり快斗が下を凝視してるのでなんとなく自分も下を見下ろした。
そして快斗と同じく固まった。
げ!
げ、げ、げっ!!!
そこにはオレの〝苗木〟がびっくりな姿で存在を主張していた。
てか、、い、い、いつ脱いだんだ? オレ。覚えてねえ!!
快斗の気持ちを良くするのに夢中で気付いてなかったが…なかったが、確かにオレ自身高ぶりを覚えていた。
でもだからってなんで?なんで下半身裸になってんの、オレ?!
快斗がハハーンとしたり顔で微笑む。
「…そういや、小さい頃わけも分からずいつの間にか立っちゃうことってあったよな」
ヤバい。形勢逆転っ?!
「ばか、ちょっ、ヤメ、快斗っ!!」
「人にはしといて自分は誤魔化すなんてズルいぜ、名探偵」
「ええ? だってオレ子供だし! そんなんされるなんてまだ早ええしっ」
「二人でいる時は工藤新一だって言ったよな!?」
うあー快斗のヤツ、目がマジだ。さすがにちょっとイタズラし過ぎたか~っ(@@);;;
「こ、こら! じ、児童ぎゃくた…っ」
「何が児童だっ。覚悟しろコノ。いただきます!!!」
うっひゃああ~っっ!☆☆!
パクンと丸ごと快斗に咥えられ、オレはものの数秒で昇天してしまった。
それから二人でシーツを替え、一緒にまたシャワーを浴びた。
なぜだかオレも快斗も無言だった。
目が合うと、快斗は恥ずかしそうな悲しそうな、なんとも言えない目をして微笑んだ。
オレも自分が今どんな感情に身をおいたらいいのか判らなくて、何も言えなかった。
ただ少しでも早く〝工藤新一〟に戻りたい。
不思議なくらい、その想いだけが募る夜だった。
20130812
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※久々単発ですが『カテゴリ★ファーストステージ』でした。男子の生態、さらっとですが調べちゃいましたよ…。不思議ですね人も愛も。←思い切り誤魔化してます…スミマセンッ(>_<)ゞ
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