名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
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Design by:タイムカプセル
 

リハビリ《AとBの間》
(新快前提 白馬→快斗)

※『痣』の続編です。

―――――――――――――――


「君が元気になってよかった。――と言いたいところですが、僕は残念です」

「……なんの話だよ」

微笑みをうかべた白馬が顔を寄せる。

離れた席で女子どもがきゃあとかギャアとか言っている。

「俺の昼寝タイムを邪魔すんじゃねーよ。騒がしくて眠れねーっつの。あっちイケ」

「工藤君と仲直りしたのですね、やはり。僕にチャンスが巡ってきたと思っていたのですが……儚い夢だったというわけですか」

「なにワケ分かんないこと言ってんだよ」

ガタンと椅子を蹴って立ち上がり白馬を睨んだが、ムカツクことに白馬の方が俺より背が高いので見上げる形になりあまり迫力がでない。ちっ。

「まぁ……それでも」
これで心置きなく君を襲えます。――そう耳元に唇を付けるようにして囁かれた。
くすぐってえし、キャァアー! とか悲鳴が教室に響いてうるせぇし。 アタマきた。だいたい、なにが〝心置きなく〟だよ。

「?!」

白馬に腕を掴まれる。

「ちょっとこっちへ」

「なんだよっ、ひっぱんな!」

騒がしい教室を出て階段へ向かう。

一瞬、足が止まりかける。

化学の準備室。このすぐ下だ。

俺の腕を掴んだまま、白馬が言う。

「少し二人きりになりたいのですが。時間は取らせません」

「…………」

思った通り、白馬はその狭い部屋に入った。

「扉を閉めて」

「……何の用だよ。別にここに来なくたって」

白馬が俺を試そうとしている。
扉くらい――閉めたって……どうってことない。

「ではテストしましょうか。君が」

扉を背に立つ俺の真ん前で白馬が振り向いた。

「本当に」

「なんだよ」

顔が近い。

「トラウマを克服したのかどうか。……おっと」

さらに近づく白馬を避けようとすると、左右に張られた腕に遮られた。

「テメー、調子に乗んな」

「つれないですね…相変わらず。しかし君が心底僕を嫌ってるわけではない、ということは解っていますよ」

チャイムが鳴る。
次の時限に化学室を使用するクラスはないようだ。廊下からもざわめきが消え、辺りが不意に静けさに包まれて――なんだか取り残されたような気持ちになる。

「別に。嫌らっちゃいねーさ。苦手なだけだ。もう行くぜ。結局寝損なっちまったじゃねーかよ」

部屋を出ようとドアの取っ手に伸ばした手を掴まれる。絆創膏で傷痕を隠した左手を。
急に平衡感覚がなくなった。
ごつん、と音がして頭がじんと痺れる。
白馬に、上から覗き込まれる。

「………………」

ダイジョウブデスカ、シッカリシテクダサイ。

なに?

「黒羽くん!」

「…あ……?」

「すみません。少し無理をさせてしまったようです」

「え…。あれ」

「悪かったです。確かに調子に乗りすぎました。君の〝トラウマ〟は僕が考えていた以上に深いようです。申し訳ない」

白馬に抱き起こされて、後頭部の痺れが昏倒して床に打ったせいだと気が付いた。

そんな。
俺……まだ全然ダメじゃん。
大丈夫なつもりでいたのに、こんなんじゃ……。

「放せよ」

情けなさに、つい支えてくれていた白馬の手を弾いてしまった。

「黒羽くん」

「平気だよ。なんでもねぇ」

俺は立ち上がった。なんとかひとりで。

じっと見つめる白馬の視線を背に感じながら部屋を出た。

なんでもない。なんでもない。
そう自分に言い聞かせる。

俺は自分の教室に向かって歩き出した。懸命に――吐き気をこらえながら。




20111222


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