名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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放課後2《2/2》
カテゴリ★放課後(白快)
――――――――――――――――――

黒羽と二人でいられるなら、一晩中でもここにいたいくらいだった。


また咳き込み始める。
なかなか止まらず、呼吸困難のようになってベッドに伏して喘いだ。

「しっかりしろよ」

気付いたら、黒羽が背をさすってくれていた。

なぜ。どうして僕を放って帰らないのだ。

ようやく治まった咳に息を切らしながら、僕は……僕の肩に置かれた黒羽の手を握った。
僕は黒羽が愛しかった。片想いと解っていても、そうせずにはいられなかった。

「……く、ろば、くん」

「しゃべんな。横になれよ。先生呼んでくるから」

僕は首を振った。
切ない。
手を振り払い出て行ってしまうかと思ったが、僕を案じてくれているのかどうか、黒羽は動かなかった。

「…君は……僕を卑怯者だと……思っているでしょうね」

「…………」

「動けない…君に、あんなことをして……。蔑まれても、仕方ありません」

「…………」

「でも、これだけは知っておいてほしい………僕は、僕は……」


君が――好きなのだ。


本当に。どうしようもなく。この想いを、僕は、自分を欺けない。

切なさにたまらなくなり、熱のせいにして――熱に浮かされたふりをして、僕はベッドの脇に立つ黒羽をそのまま引き寄せ胸にかき抱いた。

もしはたから見れば、僕が一方的に黒羽に縋り付いているだけで――滑稽なだけだろう。
それでもかまわなかった。どんなにみっともなくても。いま、そばにいてくれる黒羽を、僕は抱き締めずにはいられなかった。

「……白馬」

「……」

「おまえ、すげぇ…熱いぜ……」

「…すみません。うつしてしまいますね」

僕はハッとした。

黒羽が僕の体に手を回してくれている。黒羽が……。

「白馬……俺……」

頭のすぐ上で囁かれる黒羽の低い声。胸がきりりと痛む。

拒絶されるのか。

その言葉を……いま聞くのは、辛すぎる。
まだ聞きたくない。いまはまだ…!

僕は手を離した。黒羽を、解放した。

そして、泣きたいほど惨めな気持ちに囚われた。自分がこんなに弱い人間だったとは。僕は知らなかった。恋がこんなにも人を苛むものだなんて。

「横になれよ。家に連絡してもらうよう先生に言ってくる。熱が下がんなくて動けないって」

――黒羽が僕に話しかける。普段と変わらぬ声に戻って。

促されて横になると、僕は本当にもう動けなくなった。
熱い。
人が周りに集まって、両側から抱えられる。

次に気が付いたのは、車の後部座席だった。家の車。迎えがきたのだ……。
揺られてふと見上げると、僕は誰かの膝を枕にしていた。

――額に置かれる掌の感覚。ひんやりして気持ちよい。そうか……熱がまだ高いのだ。

対向車のライトだろうか。光が射し、僕の額に手を当て、僕を見下ろしている人物の頬が一瞬浮かび上がった。

黒羽…快斗――……

僕は目を閉じた。
目を閉じて、車の揺れと黒羽を感じながら、うとうとする。

さっき黒羽は…僕に何を言おうとしたのだろう。
夢の中で、考えよう。
自分の望む言葉を…思い浮かべて……眠ろう……。






20120419

――――――――――――――――――


あとがき
お粗末様です(汗)。放課後2、というより保健室2、って感じなんですが(@_@)。
新快前提じゃないんだから、さっさと両想いっぽくしちゃえばいいんですが、どーも片想いの白馬くんが快斗くんにメチャlove…というパターンから抜け出せなくて(*_*; てか、それが好きみたいで。白馬くんイジメみたいで申し訳ない! と思いながら今回はここで終了させました。
またそのうち、以前upした快斗くん視点の白快両想いバージョンの方の続きを書きたいです~。(^^;)


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