名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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リセット《1/2》
(R18)新一×キッド
―――――――――――――――


シルクハットが落ちて転がる。

マントと上着も取り外し小部屋の片隅に横たえると、キッドが苦しげな呻き声を漏らした。

緩んだ襟から荒く結ばれた朱のタイを解いて抜き去り、さらに青いシャツのボタンを外して前を開くと滑らかな肌にいくつもの印が現れた。

過去に負ったらしい疵痕に混じって、まだ生々しく赤紫に腫れたものがある。さらにはキスマークと思しき斑点までが散らばっていた。

怪盗が目を覚まし、驚いたように俺を見詰める。

「気が付いたか」

「……ここ……は…?」

「市街外れの工業団地倉庫の一室」

「なんで…名探偵が……。何のつもりだ」

「ご挨拶だな。墜落すれすれで着地して、そのまま倒れ込んでるのを見つけて追っ手から匿(かくま)ってやったんだぜ」

怪盗を見つけたのは決して偶然ではなかった。ここ数日の警察の動きと一課の刑事を通して聞き及んだキッド担当警部からの情報。
俺なりに推理を組み立てて〝何者かに浚われた〟可能性があるキッドを捜していたのだ。


肘を着いて上半身を持ち上げた怪盗は、感謝ではなく明らかに嫌そうな顔をして俺を睨んだ。

「この傷、まだ負って間もないな。誰にやられた」

腫れて変色した肩口の傷を指で押した。
怪盗が僅かに眉を顰める。

「名探偵には関係無い」

「ふうん。やられたんじゃなくて、ヤラせたってことかよ」

キスマークを揶揄すると、怪盗の頬が薄く染まったように見えた。

「名探偵も…かわらねーな、他の奴らと。正体を暴くより、それにかこつけて俺を貶めて――辱めて興奮して。キッドの正体なんて、本当はどうでもいいんだろ」

「どうでもよくはないさ。おっと」

怪盗が体を捻って向けてきた拳を避け、腕を掴んだ。

「くっ」

「やめとけ。動きが鈍いぜ。無理すんな」

そのまま掴んだ手を返して床に押し付けた。

キッドは傷を負っている。何者かに捕らえられ、どうにかして脱出してきたというところか。
捕らえられて――辱めを受けたとでもいうのだろうか。

俺の考えを読んだのか、キッドが屈辱の色を滲ませ僅かに目を逸らす。
その頑なな表情になぜだか無性に焦燥がつのった。
俺はキッドの体を跨いで被さるように両手を付き、キッドを見下ろした。



―――――――――――――
リセット《2/2》へつづく

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