名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

ブログ内検索
カレンダー
10 2017/11 12
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 22 23 24 25
26 27 28 29 30
カウンター
プロフィール
HN:
ronin
性別:
女性
自己紹介:
2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
Design by:タイムカプセル
 

原点(新一×快斗)

※快斗くん視点、軽め短めを目指したんですが…(+_+)。

――――――――――――――――――

工藤がまた突拍子もないこと言い出した。

「なぁ、快斗…実は不満だったりしてねえ? 」



「なにが」

「いつもされるばっかで」

「………………」

ん? と、工藤が目でもう一度訊ねる。
どうして真顔でこんなこと訊けるのか神経がわからねぇ。

「…べつに」

「無理すんなよ」

なんて返事してほしいんだよ。

「な。今夜試してみねえ? 逆バージョン。一度くらいやってみてもいいぜ」

一度くらい、いいぜ。かよ。

「いい」

「なんで」

「なんででも」

「でもさ」

「うっせーな、べつにテメーのことなんかヤリたかねーよ!」

「なんでだよ」

工藤がムッとした顔する。自尊心傷つけたかな?

…考えたことねーし。

「快斗がいいならいいけど。気ぃ使って言ってやったのに」

この。恩着せがましい言い方しやがって。

「言っとくが俺はなぁ!」

「おれは?」

――俺は。

考えたことない。

工藤を抱く、なんて。


「快斗」

「なんだよ」

「顔赤いけど」

「うるせーな、もう」

「言いたいことあんならはっきり言えよな。そーいう曖昧なとこ、おまえホント弱点な」

くそ。アタマにきた。シカトだ。
俺は工藤の前をすり抜けた。
二階のベランダから外に出て手すりに足をかけ、屋根に飛び乗る。

「快斗!おいっグレんなよ、戻ってこいっ」

「グレてねーよ。 先に風呂入れよ、俺少し月見てっから」





……風呂行ったかな。部屋から気配がなくなった。

おぼろに霞むお月様にグチる俺。

ふん。ばかやろ。俺はなぁ。
もともとオトコが好きなわけじゃねえ。オトコとセックスしようだなんて考えたこともなかった。
そんなこと言ったら、そもそもなんで工藤が俺を求めてくんのかわかんなかったし。

俺は、ただ……

ただ、こんな無神経ヤローだってのに――好きなだけなんだ。
工藤が。
工藤だから、応えてるだけなんだ。

だけどそんなこと工藤本人に言えるわけない。言ったらすげえバカにされそうだし。ハズカシーこと言われて笑われそうだし。

ホントにほんとのこと言ったら、セックスしなくたっていいんだ。そばにいるだけで。ちょっと触れ合って、体温を…生きてるって確かめられれば、それでいいんだ。
いつまで側にいられるかわからないから。だからいられるあいだ、なるべく側にいたい。
それだけなんだ。


カツン!

「?」

ハシゴ……。えっ?

快斗ぉ。と声がして、下から工藤が登ってくる。

「ば……なにやってんだ工藤!」

「いま行くから逃げんなよー」

ばか。危ねえよ。月見てるだけって言ってんのに。

「やめろっ工藤、危ねーって 」

「大丈夫大丈夫。対快斗用に用意しておいた秘密兵器だから」

ハシゴが? アホかい。

「ばぁ」

顔を覗かせた工藤がフザケた声を出す。

「ばあ、じゃねえよ」

「中に入れよ快斗。一緒にいたくて呼んだんだから」

「…………」

また真顔でコイツは。

上半身だけ屋根の上に見せて、工藤が手を俺に伸ばす。
誰かに見られるとなんだし…仕方ない。工藤の方に近付いた。

その時。
ふ、ふえっくしょ! と、工藤がくしゃみをした。

え…。あれ。

スローモーションのように工藤がゆっくり遠ざかる。伸ばした手が――。

って、、やばい!! ひっくり返る!!
アホー!!!!





「ひー」

「……ったく、ひー、じゃねえよ。なんでくしゃみなんかすんだよっ」

「仕方ねえだろ、出ちまったもんは」

「でかい声だすなっ。こんなとこ誰かに見られたらどうすんだよ」

なんとか工藤を屋根に引っ張り上げた。

「ああー、びっくりしたぁ。ハシゴは?」

「向こうの木に引っかかってる」

「やべ。手が震えてら」

俺も震えてた。ヒヤリとした。もし工藤が落ちてたら……。

「ハシゴなんか持ち出しやがって。もうすんなよ! 怪我どころじゃねーぞっ」

「そりぁ快斗しだいだろ」

「人のせいにすんなよ、なんでも」

屋根に着いた手が触れあってた。
工藤が俺の手を握る。

「屋根の上がいいなら、しょうがねえな」

「バッ、バカッ。降りるよ!」

「最初からそう言え」

まったく。全然反省してねえし。

二人で屋根から工藤の部屋のベランダに降りた。

「やっぱ身軽だな、さすが怪盗」

「褒めるとこかよ」

なんだかおかしな晩だ。
それもこれも、工藤がヘンなこと言い出すからだ。
部屋に戻ってキスをしたら、少しホッとした。

「じゃ、今夜はヨロシク」

「まだ言ってんの? やだよ」

「なんでだよ。オレに魅力がないってことかよ」

シツコイ。

俺はやっぱりまた逃げ出した。次はバスルームに籠城してやる。

逃げる俺。追う工藤。いつもどおりだ。
一緒にいて楽しければいい。

二人の夜なんだから――。







20120503


拍手[6回]