名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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悔恨《1/2》(新一×快斗)
※新快出逢ってまださほど経ってない、という設定にて(汗)。快斗くん視点。
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久しぶりに工藤の部屋を訪れた。

二日に渡る銀座でのイベントで対決したあと、なんとなく足が遠のいていたのだ。
   

怪盗を迎えるため、銀座の往来のど真ん中に用意された〝罠〟。それを逆手にとった瞬間移動マジックは大成功だった。
怪盗の華麗なパフォーマンスを最大限演出し、警察を煙に巻き、ビッグジュエルを確かめるという目的も達成した。

ただ、今回は仕掛けに寺井ちゃんの手を借りていた。寺井ちゃんが捕まるような事態だけは、絶対に避けなきゃならなかった。
だから最後に工藤にネタを暴かれ、仲間の存在を指摘された時、少しばかりヒヤリとしたのは確かだ。

名探偵に弱点を突かれたようで、それが────悔しかったのだ。




「快斗か。やっときたな」

気配を消していたのに、自室の革張りチェアに座ったまま工藤は平然と俺を振り返った。

「……」

「なんで驚かないのかって顔してんな」

「べつに」

衒いない瞳が勝ち誇っているようで、なんだかムカつく。逢いに来てしまった自分が腹立たしくなる。
そして後悔する。
どうして。
どうして俺は、こいつと────。

工藤が立ち上がる。
一瞬迷って立ち竦んだ。自分がどうしたいのか分からなくなって。
退こうとした時には、工藤に両腕を掴まれていた。

「仲間って、何者なんだ」

「え?」

工藤の指が腕に食い込む。

「普段からおまえの側にいるのか。そいつはいったいどんな奴なんだ?」

「……ふざけんな! 関係ねえだろう」

無性に腹が立った。
俺が黒羽快斗でいる時にこんな話を持ち出すのはルール違反だ。
これでは、俺は工藤とはいられない。

「帰る。二度と来るか、てめえんとこなんか」

「快斗!」

腕を振りほどこうとして揉み合い、背が壁に当たった。押し返してバランスを崩し、今度は工藤が本棚に肩をぶつける。
何かが床に落ちて散乱した。

「離せ、このバカ探偵!」

「いやだ。絶対離さねえ」

工藤の吐息がかかる。顔を背けると、耳元に唇の熱を感じた。快斗、と俺の名を呼ぶ声が直に伝わって耳の奥で反響する。
体中が熱くなる。
どんなに否定しても、自分も求めていることを思い知る。
両端に振れる想いは俺を二つに裂いて苦しめる。

来るんじゃなかった。

逢いたくて、堪らなかった。

どうすればいい?

どうしたら、逃れられるんだ。

俺を捕らえて放さない、工藤の強く輝く瞳から────。





悔恨《2/2》へつづく

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※一応後半R18予定です…(*_*;

●拍手御礼
「インスピレーション」「月光という名の真実」、さらに「ひとりごと」へも拍手いただきました。感謝です(^^)!

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