名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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視線(白馬→快斗)

※このブログで初めて白馬くん視点にて書いた2011.09.08up『逢魔が時』よりさらに前という時間設定です。〝新快前提〟になる以前、白馬くんに正体バレる前(^^;)。

――――――――――――――――――


日本に戻り、僕はさっそく探偵として活動を始めていた。

そして〝彼〟を知ったのだ。巷を賑わす現代のルパン――怪盗キッドを。



江古田高校で僕が編入したクラスは、なかなかユニークな生徒が集まるクラスだった。

自分を魔女と称していると噂される少女。父親が警視庁の第一線で活躍する刑事である少女。それからIQ400と言われている少年……。
中でもその少年は、はたから見ている限りとてもそんな天才とは思えないお気楽な生徒だった。

名を黒羽快斗という、その〝天才〟少年は、どうみても普通の生徒にしか見えなかった。というより、むしろ問題児に近い。
休み時間に仲間たちと騒いで女子に文句を言われていたり、遅刻しそうになり塀を乗り越えたのを見つかって廊下に立たされたり。
なにより居眠りが多い。天才に授業は不要とでも言うのか……。
いや、 彼は本当に普通の生徒だった。自分を特別な存在だなどと驕った考えを持っているふうではなく、単純に眠気に勝てず眠っているという様子だった。




僕が彼に対し特に注意を払うようになったきっかけは、ある授業の小テストの時間に起きた。
黒羽は早々にテストを終えたのか、始まって5分もすると机に突っ伏して眠り始めた。
僕は一列離れたやや後ろの席からそれを見て、やれやれと溜め息をついていた(僕はまだ日本の授業内容がつかめてなかった)。

ふと黒羽とは逆側の別の席に目を移すと、俗に先生受けするある男子生徒――委員長をしており、成績もよい――が、カンニングを行う素振りを見せているのに気付いた。

微かにではあるが周囲を伺うような落ち着きのなさ。手もとの〝何か〟を捲って見ようとする様子。
僕はそいつをジッと見つめた。もしカンニングの現場を目撃したら、黙って見過ごすわけにはいかない。公にして大ごとにしないまでも、なんらかの対処を―――

その時。

ゾクリとするような鋭い視線を感じて僕は息を止めた。誰だ。


黒羽、快斗。


ガタン! と静かだった教室に突然机が揺れる音が響き、クラス中がハッと動きを止めた。

寝ぼけた声で、黒羽が『あれ…? ここどこ?』と言った。テスト中にもかかわらず、教室は大爆笑になった。先生も泣き笑いしながら黒羽を注意している。
……いままさにカンニングをしようとしていた生徒は、見ると青い顔で固まっていたが、その後テストが再開されても、終了するまでカンニングの素振りを見せることはもうなかった。

チャイムの音とともに皆がそれぞれに声を上げ、ざわめき出した教室の中で僕は再び机に突っ伏している黒羽を見た。

さっきの刺すような視線。
机に伏せたまま、目だけで僕を牽制し、そしてカンニングするところだった生徒を、寝ぼけたふりをして制止した――。






「黒羽くん、今日のこと、どういうつもりだったのか教えてくれたまえ」

「なんだよ、くれたまえって」

「日本語へんかい? 失礼」

「ヘンってほどじゃねーけどよ」

僕は放課後帰ろうとしていた黒羽を捕まえ、話しかけた。

「どういうつもりで寝ぼけたふりなどしたのです」

「……おめーも見てて気付いたんだろ。委員長がなんかしそうだって」

「今回制止できても、彼のためになるのかどうか」

「二度としねーよ! やつは」

「何を根拠に」

「おめー転校してきたばっかで知らないだろ、やつのこと」

「…………」

「これが定期テストで、あらかじめ用意してきたような悪質なんだったらおめーの言う通りかもしんねーけど、あれはデキゴコロだろ完全に」

「言い切れるんですか」

「しつけーな。あとは信じるかどうかだろ。俺はどんなやつか前から知ってるから、信じるだけ。もうやんねーよ。やっちまってから諭しても間に合わねーことってあんだよ。……もう行くぜ? 幼なじみ待たせてんだ。うるせんだよ、アイツ」

幼なじみのアイツ、とは、おそらく父親が刑事をしているあの少女のことだろう。
僕が黙り込むと、黒羽はさっさと立ち去ってしまった。



何者だ、彼は。

ほんの一瞬だが、あの視線の鋭さは常人が発するものではなかった。彼はいったいどんな人間なのだ。


僕は以後、意識して黒羽に突っかかった。彼から何かもっと――引き出せないかと。
しかし何を問うても彼の答えはいつも同じだった。〝思い過ごしだぜ〟

いや……違う。そんな言葉で僕は誤魔化せないよ、黒羽くん。

なぜならあの時、僕は君の視線に射抜かれたのだ。この胸を。

僕は本当の君が知りたい。君の〝正体〟を。その眼差しの秘密を――いつか白状させてみせる。
僕を一度で虜にした、君の視線の奥に秘めた謎を……僕は解き明かしたいのだ。







20120409


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