名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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密室《1/2》(バーボン&キッド)
※直接描写はないですが内容はモブR18です(汗)
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「あのガキが怪盗キッドだと? 馬鹿か、バーボン」

迷ったあげく先の事を色々考えた上で進言したのだが、ウォッカは取り付く島もなかった。




「念のためジンに伝えて下さい。ぼくが自分で集めた情報から導き出した答えです。あの少年は」

「馬鹿も休み休み言え。てめえの戯言をジンの兄貴に伝えてみろ。おれが兄貴に撃ち殺されちまう」

「探り屋のぼくの話をジンに伝えずスルーすると言うなら、あなたがこの話の責を追うんですよ」

あまり馬鹿馬鹿繰り返すので、ついぼくもウォッカに捨て台詞を吐いてしまった。
まあ、こうなるだろうと予測してジンがいないのを見計らって来たのだが。

「では、あの少年はぼくが〝処分〟して構いませんね? 未成年の監禁・暴行なんてケチな罪状は組織には似合わない」

「勝手にしろ。だが、何人かの野郎があのガキを気に入って〝息抜き〟に使ってる。そいつらにちゃんと断らねえと後で宥めるのが大変だぜ」

誰に対してか判らないがウォッカは微かに皮肉な笑みを浮かべ、あとはもう関わりたくないとでも言うようにぼくに背を向けた。







話は半日前に遡る。

組織の資金源の一つである裏オークションに、ひとりの少年が忍び込んでいたのだ。

組織の警戒をかいくぐり、どこからどうやってオークション会場に入ったのか。脅しても痛めつけても少年は素性も目的も頑として答えない。
こういう場合、侵入者は即座に抹殺するのが組織のやり方だ。

ところが。
少年は華奢で、よく見るとなかなか可愛らしい顔付きをしていた。
どうせ殺すなら慰み者にして愉しんでからでよい、と思う奴がいた。そしてそれを諫めるどころか追随する奴らも集まってきた。

そして少年は地下の一室に連れ込まれ、今に至るまで数人の男たちに繰り返し犯されている。


不思議なのは、男たちが何かに取り付かれたように少年から離れようとしないことだ。

まるで誰かが抜け駆けをしないように。

互いを牽制し合い、見張っているかのように…。

少年が放つ未熟さゆえの蒼い芳香が、殺伐としたこの世界で精神を蝕まれてきた男たちを狂わせているのだろうか?


覗き見たゾッとする密室の光景は、ただ複数の男たちに少年が犯される痛ましさだけからくるものではなかった。

良からぬ何かが───発芽しそうな気配すら、ぼくは覚えたのだ。

地下の密室から。


───早くあの少年を解放しないと、何か起こるのではないか。

一度そう思ったら、ぼくは急に焦り始めた。

エレベーターを待つ間も惜しく、防火扉を開け、暗い階段を駆け降りた。







密室《2/2》へつづく
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