名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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意図せず画面を長押ししてしまい、間違ってこの『刻印』を一度削除してしまいました;;元データから再upしたものの、せっかくいただいた拍手履歴(5拍手)が無くなってしまったですー(T_T)すみません~(泣泣)20160201
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刻印(バーボン×快斗)R18
カテゴリ★インターセプト3
※『密約1・2』の間に挟まる内容です(汗)。
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「生き延びて目的を果たしたいなら、君に断る余地はないよね」

バーボンは微笑んでそう囁いた。



動けない。
『薬が効き過ぎた』…バーボンはそう言った。首筋の鈍痛で頭を起こすのもつらい。

───だけでなく、気力が萎えてしまっている。

すべてを剥ぎ取られた今、バーボンの言葉通り俺はもはや何者でもなかった。死を賭してでも守るべき〝怪盗の誇り〟はすでに失われている。

『!』

被虐的な姿勢で抑えられ、これから何が起こるのか分かっていても、眼を閉じて顔を背けるしかない。為すがままに扱われる惨めな虜囚。

それが、なんだってんだ。

何も考えるな。いまは。

何も───。









〝快斗〟




声がした。

振り向いて、俺を呼ぶあいつの声が。







工藤……!












「おっと」

ぼくは些か驚いて身を引いた。

おとなしく僕の腕に身を委ねていた少年が、突然びくりと肌を震わせ体を強ばらせたのだ。

「どうしたの? もしかして誰か思い出した?」

少年の意識を自分に向けさせたくて、わざと弄ぶようにそう訊いた。
体を抱えたまま、少年に顔を近づける。

「……」

覗き込んだ蒼い瞳には、僅かだがさっきまではなかった光が浮かんでいた。ぼくが勝手に見出しただけの錯覚かもしれなかったけれど。
だがそれに気付いた途端、ぼくの中に言いようのない衝動が湧き起こった。

なんだろう?
このドロドロと渦巻き、増幅する…熱く重い塊は。

そんな、バカな。
まるで、これは。

〝嫉妬〟のようじゃないか。

「キミは……」

途中まで言い掛けてぼくは口を噤んだ。

なんだ?
ぼくはいま、何を思い浮かべ、誰の名を言おうとした?

〝工藤新一〟

唐突に閃いた記憶。


ぼくが毛利探偵事務所の窓から見下ろした…あのときの、あの二人。

一人は工藤新一。
彼は事務所から出て行ったあと、誰かに呼び止められ、振り向いて遠目に判るほど大きく表情を変えた。
もう一人、工藤新一とは違う学生服を身に着けた、工藤とよく似た背格好の少年は。

まさか。

そんなことがあるだろうか。

高校生探偵が、巷を騒がす〝怪盗〟と、その正体である〝誰か〟と繋がりがある…などということが。

ぼくの気配の変化を、少年も悟ったようだ。

「幹部に会わせてくれ」

「え…?」

「俺はまだ死なない。だからおまえの話に乗る。そのかわり」

「ふふ、そう。覚悟を決めたってことかな」

つまり、〝契約の印〟を結ぶということだ。
たいした用意も施さず、ぼくはやや強引に体を押し進めた。

有り得ないと思いながらも、一度思い浮かんだ想像が、ぼくを荒ぶらせていた。
結んだ少年の唇から苦痛の呻きが漏れる。
止まらない。
止められない。
ぼくは自分がどうにかなってしまうかとおもうほど、少年を狂わせてしまうかと思うほど、深く、強く、貪るように少年を抱き締めた。
時の経つのも忘れて。

少年の体中に、契約の印を刻んでいった。






2016012
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※いまさらですが書いちゃいました(*_*;



●拍手御礼!!
「サードステージ」「別れの季節」「二人/新一と快斗」「退院祝い」「どこまでも高い空」「秋憂」「奇跡の月と運命の彗星」、そしてカテゴリ★インターセプト へ、拍手ありがとうございましたー(^^)/


   

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