名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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奇跡の月と運命の彗星《8》
カテゴリ★インターセプト4
※ウォッカ視点より
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噴き出す煙幕に捲かれて後ずさった。

鈴木財閥相談役と思しき扮装の男は、やはり別人だった。こんな仕込みをしてやがったとは…!



だが、とにかく今は兄貴を脱出させることの方が先だ。

「兄貴、早くヘリへ!」

煙の中を突っ切ろうとして立ち止まった。横にいたはずの兄貴がいない。
慌てて振り返った。

「兄貴っ──?」

兄貴は薄れつつある煙の中に立っていた。
笑って。何かを見上げて。

「…?!」

兄貴の視線を追って同じ方を見たおれは、思わず『あっ』と声を上げた。



奇跡の月と運命の彗星が邂逅する夜。

目に飛び込んできたのは、舞うように揺れる長いマント。

ヒュウウと風が鳴る。

ぞくりと肌が粟立つ。

───そんな、馬鹿な。

鉄柵の上に浮かぶ白い輪郭は、霞むように淡い光を放っていた。


「怪盗…キッド!!」


目を凝らし、貌を確かめようとした。だが、シルクハットの影でまったく判らない。

あれは〝K〟なのか?

いつの間に。いったい、どうやって。

そして、おれは唐突に悟った。

兄貴がなぜ〝K〟を殺さずにいたのかを。

そうだ。兄貴は───もう一度対峙してみたかったのだ。あの〝怪盗〟と。

兄貴は〝怪盗キッド〟を仕留めたかったのだ…!














スネークは息絶えた。不死の伝説の夜に。俺の目の前で。

「フッ、俺に背を向けるとはいい度胸だな〝K〟。いや…怪盗キッド!」

「キッドだけじゃねえ。オレもいるぜ、ジン!」

──名探偵め、調子に乗りやがって。

俺は舌打ちして立ち上がり、振り向いた。

俺の横に、アタッシュケースを持つ工藤がいる。
不思議と力が湧く。気力が満ちる。

「名探偵、訊きたいことがある。なぜおまえが寺井ちゃんに変装してたのか」

「こっちも訊きたいことだらけだ。だが、今は…」

煙幕が完全に吹き飛ぶ。
さっきまでと位置を逆にし、正面にジン。その少し後ろにウォッカ。

ジンが嗤う。肩を揺らして。

「クックック、ハッハッハ!」

持ち上げたジンの左手には、黒光りするサイレンサーが握られていた。

「この時を待っていたぜ。工藤新一、そして怪盗キッド。さあ、選ばせてやる。先に死にてえのはどっちだ?」








20160309
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※アップに時間がかかったくせにぶつ切りでスミマセン~(*_*;
劇場版『純黒の悪夢』の公式宣伝動画解禁で勝手に焦る一方。完全にシリに火が着いてます~(@@);;

●拍手御礼
「空耳」「街角の錯覚」、カテゴリ★放課後、★交錯、★噂の二人 そして★インターセプト 各話 へ、拍手ありがとうございました(^^)/

鏡さま◎拍手コメント感謝です!
いつもご来訪ありがとうございます。更新とろくてスミマセン~(; ;)。
劇場版、楽しみですよね!なんとなく安室さん贔屓を自覚しつつある私だったりします~(^^;)。

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