名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

ブログ内検索
カレンダー
06 2017/07 08
S M T W T F S
1
3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
カウンター
プロフィール
HN:
ronin
性別:
女性
自己紹介:
2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
Design by:タイムカプセル
 

ウエストサイド・トゥルーライズ《1/2》(新快前提 平次→快斗)

――――――――――――――――――

どないなトリック……いや、マジックなんやろか。種明かししてもらえるもんならホンマに教えてほしいわ。


キッドの予告状の暗号解読は間違っとらんかった。日曜のゴールデンタイムや。
警察も、このベイシティ美術館も、報道各社も、もちろん厳重な警戒を何重にも張っとった。それやのに忽然と〝網の中〟に現れよった怪盗は警官達が慌てふためくのを後目に悠然と礼をし、また忽然と姿を消した。

どうやらそれが偽キッドで(もしや映像だったのかもわからん。現場検証はこれからや)、騒然となった現場のどさくさに紛れて〝獲物〟はいつの間にか消えとった。真横に立っとった支配人が一瞬だけ目を離したほんの数秒の間にや。

もっとも俺はその現場にはおらんかった。後から現場におった刑事や警官達に聞いた話や。どいつもこいつも興奮しよって――若いオマワリなんぞ〝エラいもん見たわ~〟とかぬかしてはしゃぎよって、一般人のようにキッドを賞賛しよるくらいの勢いやった。

俺はもちろんベイシティタワー屋上でキッドを待っとった。ヤツは白い翼のハンググライダーに絶対の自信をもっとる。オマケに今夜はエラい月が綺麗な夜やった。

ヤツは絶対この月をバックに颯爽とこのタワーから飛び立って、今夜の〝仕事〟を締めくくろうとしよるに違いない。
あの気障な怪盗のことや。たとえ俺が待ち伏せしとると分かっとっても必ず屋上へ来よる。下見に来たと言いよったあの時と同じ様に、どんな罠を仕掛けようと嘲笑うようにすり抜けて逃げおおせるつもりに違いないんや。
俺がおらんかったら、やがな。
けど、この西の高校生探偵をあまり甘うみてもらっては困るで……。おっ、来よった!

――まるでホンマに羽根があるかのように軽々と柵を飛び越え、ヤツは屋上の突端へ足をかけよった。

「待てぇ!! キッド! 」

これでもかと輝く美しい〝立待月〟。その月をバックにキッドが上から目線で俺を見下ろしよる。まったく、憎ったらしいほど絵になっとる。
しかし、この位置ではライトアップの灯りの影になってしもうて肝腎の襟足が見えへんがな!

「キッド! 約束したはずやで。今夜はキッチリ俺の相手すると」

「さあ――? 覚えておりません。あなたは確か……西の」

「高校生〝名〟探偵、服部平次やっちゅうに! 二度も言わせんなや!」

微かに怪盗の口元があがる。笑いよってからに。余裕こいとれ、間詰めてうなじのキスマーク見つけたる。

「覚えとらんとは許せんで……、二週間前ここで会ったやろが!!」

「残念ですが、それは私ではなく〝もう一人の私〟の事でしょう」

「意味わからんでキッド! 何言うとんじゃい!」

「ですから――私は一人ではなく、二人いるのですよ」

「ああ?!」


その時、コネつけといた刑事の絶叫がイヤホンから響いた。

『キッドが――! キッドが二人おる!!』

「なんやとォ?!!」

『屋上にいるキッドと別に、今ユニバーサルシティ上空を飛び去るキッドがあ!!』

「落ち着かんかいっ! ダミーに決まっとるやないか! ヤツはここに……」

『警察も報道も野次馬も大勢集まって、たいへんな騒ぎに――』

雑音でイヤホンの声が聞き取れなくなる。

この頃になって、ようやっと下で待機しとった機動隊の連中がバラバラ屋上に姿を見せ始めよった。

「では失礼、服部探偵」

「あっ、待たんかいっ!!」

すっかり惑わされ、キッド捕獲のために用意しとった秘密兵器のテグス付の矢を構える隙もあらへん。

――俺に背を向け、飛び立つ瞬間のキッドのうなじを見た。光に照らされて……今なら見える!
少しでも近付こうと必死に走り寄り矢を構えながら襟足を見詰めたが、俺が印したはずの〝マーク〟は……なかった。
うそや!

「キッドぉ!!!」

叫びながらキッドが開こうとする翼を狙い、俺は一発必中の矢を射た。






ウエストサイド・トゥルーライズ《2/2》へつづく

拍手[5回]