名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
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時間軸(新一×快斗)

――――――――――――――――――

いつもの川原でマジックの練習をしていたら、通りかかった親子が俺のそばに近寄ってきた。

5~6才の男の子と父親。

男の子と目が合ったので、しゃがんで手のひらを見せた。
何もないよ。手をたたいてからひらりと返し、指を握る。ふうと息を吹きかけてから男の子の目の前に手を持っていった。

何が起こるのか分からずきょとんとした目をする男の子。よく見ていてごらん、と父親に言われてじっと俺の手元を見つめる。

ジャ~ン! と言いながら手を開いた。コンビニでおやつに買った小さなチョコだけどサービスしちゃおう。

大きく目を開いて『わぁ』と男の子が声を出す。あげるよ、と言うと小さな手がぱっとチョコの包みを掴んだ。
お礼を忘れてるよ、と父親が言う。男の子は赤い顔をして『ありがとう!』としゃがんでいる俺に向かって言った。

『あっ、ママ!』

近づいてくる母親に向かって男の子が走って行く。


三人で仲良く手をつなぎ、何度も俺に会釈をしながら親子は去っていった。







――いつか見た光景。

その光景の中にいたのは自分だった。

父さんと母さんに手をつないでもらって、安心しきって――〝悲しみ〟や〝憎しみ〟のような負の感情をまだ知らなかった頃。
同じ時間軸を生きてきたのに、どんな巡り合わせか〝怪盗〟を継いだ俺はひょんなことから今〝探偵〟と並んでここにいる。探偵の自宅のソファーにまったりと座ったりして。





「今度さぁ……いつ来んの?」

「――なに?」

「……なんでもねぇ」


あぶない。

昼間男の子にチョコをあげた事を思い返してたら、自分の子供の頃を思い出し、さらに連想して工藤の親父さんの事を口走りそうになった。
うっかりした事を言うと、またファザコンとか決め付けられる。

ごろりとソファーに寝転んでごまかした。

「――誰がなんだって?」

「言ってねえよ」

「いつ来るのかって訊いただろ、いま」

「訊いてねえって……何すんだよ」

「言わねえと麻酔で眠らせて、その間にヤるぞ」

「バカ、どんな脅しだよ」

工藤のヤツ、何を向きになってるのか目がマジだ。麻酔銃の照準を逸らせようと手を伸ばしたがいなされる。

「冗談でそんなもん向けんな!」

「冗談だと思うかよ」

「……」

マズイ。どうやら工藤のヤル気スイッチを押してしまったらしい。
獲物を追いつめる狩人よろしく、目を光らせて俺を捕らえようと狙っている。

「誰か〝他のヤツ〟の事を考えてたんだろーが」

「あほか。そんなんじゃねえって……。男の嫉妬は見苦しいぜ、名探偵」

「そうかよ。そんなに襲ってほしいんなら仕方ねえ」

「!」

麻酔銃を撃とうとする工藤の手元を拳で跳ね上げた。針が逸れる。

「バカヤロッ、ほんとに撃ったな!」

「おまえが弾くからだ!」

これがレディゴーの合図になって、気が付けば取っ組み合いになっていた。
わやくちゃに揉み合って床を転がる。テーブルにぶつかった。
工藤が笑ってる。怖ええ~。

「ケガすっぞ、工藤!」

「だったら大人しく捕まれ、この怪盗ヤロー」

「誰がヘボ探偵に捕まるかよ!」

工藤の腕をすり抜ける。ザマーミロ。

「――わっ!」

足首を掴まれてつんのめった。

床に手を着いて倒れ込む。

「っぶねえな、この……!」

――――捕まっちまった。

両腕を抑え込むように抱きかかえられ、唇を覆われる――。

逃げれば逃げるほど、この探偵は夢中になって追いかけてくる。追いかけて、俺を捕まえるまで諦めることを知らない。

捕まえたぜ、とニヤリと笑って俺を見下ろす探偵に、うるせえ、ケガしねーうちに捕まってやったんだ、と負け惜しみを言って……俺は目を閉じた。







20120225


――――――――――――――――――

あとがき
パラレルだらけのこのブログの新快ですが、その中の一つの時間軸の中で快斗くんは二度ほど工藤のお父さんに会っています。今回はそれと同じ時間軸のお話でした……(^^;)。



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