名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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ライバル(新快前提 優作&快斗)

※2011年11月上旬アップの『デジャヴ』のつづきです。
―――――――――――――――

学校から帰ったら信じられない光景が目の前にあった。

なんで。
父さんいつ着たんだよ。

んで、なんで学ラン姿の快斗が一緒に仲良く差し向かいで紅茶飲んでんだよ!

「あ、お帰りなさい」

オイオイ! 何ネコ被って微笑んでんだ快斗!!

「やぁ、新一。元気そうだな」

そんでナニ照れてんだオヤジ!!

「……母さんは一緒じゃねーのかよ」

「それが、今回は父さんだけなんだ。先日母さんを怒らせてしまってね…。作家協会の会合が長引いて母さんとの待ち合わせに間に合わなくて、一週間口きいて貰えないバツの最中なんだ」

なんだそりゃ。そっちはそっちでいつまでもイチャイチャしやがって。

「だから今回は仕方なく一人で来たんだが……そうしたらちょうど快斗くんがお前を訪ねて来たところに出くわしたんだよ。だからこうして一緒にお前の帰りを待っていたというわけなんだ」

――ほんとにそれだけか?

この打ち解けた雰囲気(一目見りゃ解る!)…この二人、今日が初対面じゃないな、さては。

そういや前回父さん達が来た時、俺と母さんが夜外出から戻ってきたら父さんの様子がなんかヘンだったっけ。
あの時オカシイとは感じたがまさかと思っていたのだが――やっぱりあの時快斗(怪盗キッド?)がここに来て、父さんに逢っていたんじゃないだろうか?!

「ちょっと来い、快斗」

「えっ」

「紅茶飲み終わるまで少しいいだろう、新一」

「ダメっ。俺に用があって来たんだろ?」

「うん、でもそんな大した用じゃないから」

ナニ言ってんだテメー! 部屋に連れてってヤっちゃうぞ!!!

「いいから来いっ」

「新一、私が下に居ることを忘れるな」

「どっ、どーゆう意味だよっ!」

「意味はないが」

「――後でまたな!!」

なんだかカッカしてドカドカ足音たてて二階に上がった。快斗が少し遅れて付いて来る。階段とこで振り向いて親父に会釈してる。んで親父が軽く手を振ってにこやかに快斗に返事してる。なんだよ、いったい!!



「工藤?」

快斗が部屋の扉を閉めたところで詰め寄った。

「快斗……テメー正直に言えよ。親父といつ会った」

「うん? 30分くらい前」

「そーじゃねぇっ! 前に親父達がここに帰ってきた日の晩、ここで親父に会ったんじゃないのか?」

「…………」

口を閉ざして目だけ大きく開けてパチクリ瞬きする快斗。やっぱそうか!

引き寄せてキスしてやろうと手を伸ばしかけたら、快斗が俯いてつぶやいた。

「工藤の父さん、良い人だな……。うらやましいよ」

「…………」

今度は俺が黙り込む番だった。快斗を掴まえようと伸ばした手が宙を彷よう。

――快斗のヤツ、これまでそんな素振り見せたことなかったが……もしかして〝父親〟という存在に憧れがあるのか。手短かに言えばファザコンだ。言えば否定するに違いないが。

「ファザコンじゃねーからな」

「……そーゆーの〝語るに落ちる〟っつーんだよ」

「違うよ。俺は…ただ……」

「なんだよ」

フン、と快斗がそっぽを向く。

「言いたくねーから言わない」

コイツ。

「で、今日はどうしたんだよ」

「別に。もう帰る」

「いいのかよ、親父ともっと話していかなかくて?」

「…………」

コノヤロウ。
俺に用事とか言って、最初から親父に会いに来たんじゃねーだろうな。いや、だが親父が今日現れる事は俺だって知らなかったんだ。親父のヤツいつも突然で、いたずら好きで暗号でメッセージ隠してたり。

―――暗号?

まさか。

「快斗、オメー……まさか」

ふふっと快斗が笑った。

「工藤の父さんと、俺の父さん友人だったんだって」

「え?」

「俺の父さんの事、とても大事な存在だったんだって」

そう言う快斗は本当に嬉しそうに微笑んでいて、俺は胸が締め付けられた。締め付けられて苦しいくらい、快斗がカワイク見えた。抱き締めたかったが、何故がセルフブレーキがかかった。なんでだろう。

「ごめん工藤。今日ホントは最初から工藤の父さんに会いに来たんだ」

くるりと快斗が体を返すと、ポン!と煙幕が張られて快斗の姿が目の前から消えた。慌てて部屋の中を見回すと、なんて事はない背を向けた扉から快斗が部屋を滑り出ていくところだった。

「快斗!」

「また来る!」

「快斗っ」

足音もたてずに階段を駆け下りてゆく。

「快斗っ!!」

追いかけて階下に走り降りると、親父が玄関の方を見てぼんやり佇んでいた。

「父さん、快斗は?」

「……さすが怪盗。あっという間に消えてしまったよ。引き留めたかったが」

「…………」

「なんだ?」

親父の顔が…なんて言ったらいいのか――憂いに満ちていて、俺は何も言えなくなった。親父がいま思い浮かべている相手は快斗なのか。あるいは……。

「父さんが企んだんだろ」

「ん? なんの事だ」

「しらばっくれんなよ。暗号でも使って快斗をここに呼び出したの父さんだろ」

「暗号? どうやって快斗くんに? 連絡先も知らないのに」

「さあ。でもそうなると、母さんを今回連れてこなかったのもワザとって事になるな。チクってもいいんだぜ」

「よ、よしなさい。親を脅すなんて」

「きれいごとだけじゃ探偵なんてやってられねーの!」




―― きっとそうだ。新聞記事か、記者会見とか、もしかして新作の宣伝用コピーの中にでも紛れ込ませたのかもしれない。とにかく親父は快斗に呼びかけた。快斗がそれを見つけて、読み解いて指定の時間に快斗が訪れるのをここで待っていたんだ。

灼けるような焦りを感じた。

親父と快斗の互いを引き合う絆に。

そんなバカな。それじゃ俺はこれから親父の動向にも目を光らせていなきゃなんねーのか。まじかよ。
突然出現したあまりに大きな〝ライバル〟の存在に、俺はショックを受けていた。

親父が『晩飯はどうする? なんか取るか』と聞いてくるが、食欲なんかどっかいってしまった。

快斗の、あのとんでもなくカワイイ微笑みを思い出す度に、あの笑顔が俺に対してではなかった事に――俺は当分立ち直れそうになかった。






20120110


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