名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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トラベル/温泉宿《1/3》(新一×快斗)

〝カテゴリ★トラベル〟の『トラベル/スタート』から枝分かれした二パターン目。快斗くん視点で。これもイチャLove系のつもりです…(^^;)。

――――――――――――――――――

晩飯でビール飲んだ。

手続き省略のために成人に見えるよう軽く変装してチェックインしたから。

前髪を上げて言葉遣いとか態度を少々変えたくらいだけど、工藤は感心したように言った。

「さすがだな…」

「お褒めにあずかり光栄です」

キッドの台詞で返事しといた。こんなん楽勝だっつの。


部屋に荷物を置いた俺たちは真っ先に目的の露天風呂に入った。渓流がすぐ脇を流れるこの宿自慢の露天だ。そこそこ混んでたけど、夕暮れ時の風が爽やかで渓流の音がマイナスイオンたっぷり運んでくれてホンット気持ちいい。温泉つかってのんびりして、日本に生まれて良かったなーって思う瞬間だ。

「来る前はセレクト的にちょっとジジクサイかなーと思ったけど、温泉なかなかいいじゃん」

「ああ」

工藤も気持ちよさそうにしてる。また後で入ろう、と言ってのぼせないうちにあがった。

宿の浴衣を着る。俺は変装で着物着ることもあるからいなせな着流しスタイルだってノープロブレムだ。
で、見たら工藤のヤツ盆踊りに行く小学生みたいにハイウエストに帯巻いてるから吹き出しちまった。

「…んだよ」

「帯直してやっからこっち向け」

帯を外して巻き直してやろうとしだら、温泉から出たばかりの工藤から火照った熱が伝わってきてちょっとドキッとしてしまった。ちょっとだけど…。

老舗温泉宿の夕飯はテーブルから溢れるほど料理が並んでて、俺たちはビックリしながらもビールをつぎあい、たらふく喰って腹パンパンになった。
このままじゃ太る、走れねぇし飛べねぇ、って事で散歩に出た。
浴衣に羽織、宿の下駄履いて。

やたらレトロな温泉街に、タイムスリップしたみたいな気分になる。スマートボールとか、射的とか、初めてやった。
〝射的もどき〟は子供の頃遊園地でやったことあるけど…。ふと両親を思い出しかけて頭を振った。いまそんなセンチな気分になる時じゃない。
工藤と二人。何をしても楽しい。一緒に並んで歩いているだけで。
カランコロンと下駄の音させて歩く。行き交う人も羽織に浴衣。別世界にいるみたいだ。

「快斗」

「ん?」

「足が痛くなってきた。マメできそう」

あり。じゃあボチボチ帰って寝るか、って事になった。そういや俺も眠気感じる。たくさん喰ったし、ビール飲んだしなぁ。そう思ったらすごい大あくびが出た。

「眠みー! 一回寝て、起きたら風呂入ろうかな。露天じゃない方は24時間って言ってたから」

「そーだな」

そう思ったらすっごく眠くなってきた。宿に戻る頃には二人ともフラフラしてた。酔ったのかな。少ししか飲まなかったけど。

ところが。

部屋に戻り、カラリと襖を開けて俺たちは立ち尽くした。
枕元の灯りだけが点る和室。そこに並んで敷かれた寝床――そのビジュアルに。



あ、あれ…なんか、これ…。



なんていうか…思いも寄らなかった和室の〝夜〟が醸し出す情緒というか雰囲気に、その淫靡さに俺は驚いていた。たぶん工藤も。

「快斗」

ぎく。そばに立つ工藤の吐息が変わる。

「ね、寝るんだろ」

「布団が」

「え?」

「ふっとんだ」

なに古典ギャグかましてんだよ!!

「え……や、やんの?」

「やる」

ひい。いまの今までそんな感じじゃなかったのにーーっ(@_@);;

襖を開けた部屋の上がり框で抱き締められて一気に熱が上がる。
もつれて布団に倒れ込んで、思いのほか激しくなりそうな夜が幕を開けた。










『トラベル/温泉宿《2/3》』へつづく


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