名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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シルエットロマンス《1/2》(コナン&キッド)
カテゴリ★ファーストステージ
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ノックをすると『誰だ!』と高い子供の声が聞こえた。

「名探偵~♪ 見つけたぜ!」

『キッド…!? 馬鹿、てめえっ』


コナンくんは〝ラプンツェル〟みたいに高い塔のてっぺん(の小部屋)に閉じ込められていた。
といっても単純にドアの取っ手とそばの手すりを紐でぐるぐる巻きにしてあるだけだったので、トランプ銃で一撃する。

「────よお。無事か?」

「テメエ……キッドにはもうならないって言ってただろ!!また追われるぞ!」

「二度とならないとは言ってねえし、ここから脱出すること考えたら装備としちゃコレが一番いいんだよ。なんたって慣れてるし」

「そりゃそうだろうけど……」

強気だったコナンくんの声が、急にか細く小さくなった。

「どうしたよ、名探偵」

暗い小部屋から走り出してきたコナンくんは、膝を着いた俺にパッと抱きついた。

「……キッド」

「はい」

「声で、キッドだって判った」

「…………」

〝少年探偵団見習いの黒羽快斗〟ではなくて……という意味か。

「そう?」

「うん。なんでだろ…」

「そりゃあ〝怪盗キッドが助けに来ないかな〟って、ホントは思ってたからだろ」

少し力を入れて抱き返してやると、コナンくんは『ハァ』と溜め息を付いた。

「ちぇっ。頭に来るけど、その通りだ」

「別に頭来なくていいじゃん。今のキッドは、無茶ばかりする小さな名探偵を護ることが目的なんだから」

「────いい感じでまとめてくれたとこで、そろそろ脱出しねえか」

「なんだよ…。この後キスしてハグしてもう一回キスだろ」

「爆発まであと三十秒なんだけど」

「え?!」

「あそこ。ほら」

コナンくんが指し示す小部屋の奥を見ると、赤く光るデジタルナンバーがカウントダウンされていた。

20、19、18・・・


「うそ」

「うそじゃねえ。そうでなきゃキッドが来てくれないかなぁ、なんてオレが思うかよ」

「こんのクソガキッ!!」

俺は慌てて名探偵をひっつかみ、非常階段へ走った。




爆風と熱風に煽られる。

一回転して体勢を立て直した。

アブネー! 破片でも飛んできて翼をやられたら真っ逆様じゃん!!

文句を言おうと腕の中を見ると、コナンくんはえへへと笑って嬉しそうに俺を見ていた。そして俺の胸にギュッとしがみついて、安心したように目を閉じた。


う。く。くそう。

か……可愛いぢゃねえかっ・・・!!


俺の憤りは完全にいなされた。
かわいいコナンくんに信頼されて、とってもハッピーな気分になってしまい。
命の危険まで冒して突っ走る小さな名探偵をビシッと叱るチャンスを、俺は失ってしまった。

西の空にうっすらオレンジ色が残る美しいグラデーションの夜景の中を飛ぶ。
久々のランデヴーだった。





シルエットロマンス《2/2》へつづく

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※そうたいした展開にはならない予定ですが、場面転換ついでに二つに分けます~(^^;)。

★拍手コメント御礼
林檎さま、匿名希望さま、『遅い時間に昇る月』へ感想ありがとうございました! いただいたコメントに、私もデヘデヘです(*^^*)!

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