名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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白快SP各話および新快「オブザーバー」ほか、ここ数日の拍手ポチに感謝御礼申し上げます~(*^^*)!!

遅い時間に昇る月(新一×快斗)
※イチャイチャしてるだけのショートです…(^^;)。新一視点にて。
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今夜は早く休もうと思っていたのに、気が付くと日付が変わろうとしている。

欠伸をかみ殺し、窓の外を見た。



月はまだ見えない。
そろそろ新月が近い。今夜の月の出は、さらに遅い時刻のはずだった。


〝コンコン〟

ノックの音に、はっと振り向いた。

「おじゃま。入っていい? 工藤」

「快斗」

ドアが開いて半分顔が覗く。目が合うと、快斗はへへっと笑った。

「もう入ってるくせに、一応は訊くんだな」

「工藤がノックしろって言ったんだろ」

そうだっけ。まぁいいや。
 訪ねてくれた恋人をハグする。ついでに耳元にチュッとキスすると、快斗はくすぐったそうに身を捩った。

ふと…何かの────甘い匂いがした。花の香り。

「…何の花だ?」

「あっ」

快斗が慌てた顔をする。

「なんだよ。なんかやってきたな、さては」

「ち、ちげーよ。勘ぐんな」

オレの手から離れ、快斗は自分の服の袖に鼻をつけてクンクンした。

「おかしいな、着替えたのに」

「髪に付いてんだよ」

「う、そうか。しまった……」

「花を使うマジックでもするのか」

「ん、まあ…、朝まで待てよ。たぶん新聞に載るから」

「予告状か!? どんな暗号だ!?」

「さあねー」

アッサリはぐらかされる。
おれは考えた。

────怪盗キッドが狙いそうな大物で、なにかしら〝花〟が絡む……そんなお宝が、いま日本に在っただろうか。

記憶をたどる。ベルツリー美術館。東都美術館。江古田美術館。それともMタワー特別展か。新東都近代博物館でも世界の希少石を集めた企画展が近々開催予定だったはずだ。
或いは来日中の貴賓で、花の名を持つ王族でもいたか。
キーワードが〝花〟だとしたら……。
キッドはいったいどんなマジックを仕掛けるつもりなんだろう。わくわくする。朝まで待てない────。


「工藤」

「あん?」

「あん。じゃねえよ」

快斗はサッと上半身裸になると、俺のベッドに潜り込んだ。そして中に籠もってもそもそして、手だけ出してジーンズもポイッとベッドの下に投げ捨てた。

「ひとりで考えてな。俺は先に寝るぜ。おやすみ!」

快斗がベッドに丸まってオレに背を向ける。
……そーきたか。


「わっ」

「もうちょっとそっちいけ」

オレもベッドに入って快斗をお尻で押した。

「んだよもー。あきらめた?」

「あきらめない」

「教えないぜ?」

「訊きだしてやる」

「やれやれ…。月が昇るまでの間くらい、余計な事はお忘れ願いたいですね」

クスクス笑いながら快斗がオレのパジャマに手を入れ、背中に指を滑らせる。オレも快斗のアンダーに指をひっかけて引っ張った。

素肌が触れ合う。
その心地よさに、自然と笑みが零れる。
まだ少し冷たい快斗の肌を、絡めるように抱き締めた。

オレは快斗に口付けた。

月が昇る時刻を忘れ、夢中になった。







20130107

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※一応…なんですが、イメージしたのはスリランカ語で「蓮の花のつぼみ」という意味の〝パパラチア〟と呼ばれるサファイアでした。その名の通り、ほんのりオレンジがかったピンク色のとても美しい宝石だそうです…。


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