名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
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Design by:タイムカプセル
 

Start Over 《3/3》
カテゴリ★ファーストステージ
※最初にお詫び。同タイトル最終回ですが、内容はほぼ進展無しです。すみません!
※新一視点からスタート。ちょっぴり加筆しました。
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あとは、快斗がよく行く河川敷だ。よくそこでマジックの練習をすると言ってた──。

前を歩いているセーラー服の女生徒二人を駆け足で追い越す。

通り過ぎ際、『あれっ』と背中から声がした。



振り向くと、その女子生徒二人のうち声の主らしい女の子には見覚えがあった。

「きみは…」

「あっ、やっぱり。工藤新一さんですよね、東の高校生探偵の! うーん、似てるけど〜工藤さんの方が全然印象シャープだな〜♪」

「確か、きみ、は、中森警部の…」

「そーでーす! 中森青子っていいます。快斗とは家が隣同士の幼馴染みです!」

「かい、と、の、……」

息が切れて、ちょっと恥ずかしい。それに何故か側に佇むクール系美人が、突き刺すような眼差しでオレを見つめている。

──ん? この感じ。

さっきの白馬と同じだ。オレへの敵意。なんで。

「ねえ工藤さん、もしかして快斗に会いに来たの?!」

「えっ」

ニコニコしながら中森青子がオレに問いかける。
快斗から聞いてはいたが、天真爛漫を絵に描いたようなフレンドリーさに、逆におたおたしてしまう。
だがしかし、快斗の情報は欲しい。

「あの、あいつ、なんか言ってましたか」

「ううん。でも快斗、今日は朝からずっとソワソワしてて、すっごい勢いで帰ってったんだよね。もしかして、快斗も工藤くんに会いに行ってたりして!」

「ええっ」

「電話してみよっか? でも快斗、電池がもったいないとか言ってオフにしてる事が多くて。こういう時困っちゃうんだよね」

「中森さん、放っておきなさい」

「え…? どうして、紅子ちゃん」

「工藤さん。あなた、名探偵なんでしょう。“真実” を手に入れたいのなら、自らの意志と力で掴みとることね」









・ ・ ・ ・ ・ ・ ・





「あ〜っ、黒羽のお兄さんだー!」

「──げっ、歩美ちゃん! 元太くん、光彦くんも…。ひ、久しぶり。元気してた?」

帝丹高校に向かう道すがら、少年探偵団の3人に出くわしてしまった。

「オウッ、おれたちは元気だぞ! そういう黒羽の兄ちゃんは、さぼってばっかで、なにしてたんだよ!」

「そうですよ。コナンくんの見送りまですっぽかすなんて、少年探偵団員としてありえません!」

「あ〜…あああ、いや〜、あのさ、その…ゴメンナサイ。えーっと、風邪引いちゃってさあ」

「かぜぇ? ずーっとですかぁ?!」

「光彦、行こうぜ。黒羽の兄ちゃんは、少年探偵団クビだからな!」

「えっ、マジで (*_*; ?」

「マジです!」

トホホ。クビになっても文句言えないけど。
俺に三行半を突きつけると、元太と光彦は背を向けてさっさと行ってしまった。

「………?」

あれ。

行ってしまったのは元太と光彦の二人だけだ。歩美ちゃんは?

「黒羽のお兄さん」

どきっ。
いつの間にかすぐ脇に歩美ちゃんがいた。

「…ねえ、コナンくんの見送り、黒羽のお兄さん、もしかして来てた…?」

えっ───。

工藤邸内で(怪盗キッドとして)歩美ちゃんと対峙した時のことを思い出し、思わずたじろぐ。
じっと見上げてくる真っ直ぐな瞳。
不意に驚くような聡さを覗かせる、青子のような…。

「…えへ。俺、やっぱり少年探偵団員、失格だよね」

別の問いで曖昧に誤魔化した。まさかと思ったけど。

「うーん」

あれ、そこ否定してくれない(泣)。

肩をすくめると、歩美ちゃんは少し微笑んでくれた。

「でも、もしも黒羽のお兄さんがまだやる気あるなら、歩美、元太くんと光彦くんに “ふくだんいん” ふっかつ、たのんであげるよ」

「ほんと?! そうしてくれる? ずーっと副団員でいいからさ」

「いいよ! コナンくんがもどってくるまで、少年探偵団はふめつなんだから!」

・ ・ ・ ずーん。

いたいけな言葉に心がやられる。
このプレッシャーをこれからも受け続けていくと思うと、さすがにちょっと工藤が気の毒になる。

「───ああ、工藤のお兄さん?」

「!?」

別の方向から、別の女の子の声。
振り向くと、灰原哀ちゃんがスマホを耳にあてていた。

「いまどこにいるの? …ふ〜ん」

ハッとして哀ちゃんに向き直る。

「黒羽のお兄さんに会いに? へえそうなの」

なにっ。

「哀ちゃん、その電話── 」

俺が一歩踏み出した途端、ポチッ(←心で感じた擬音。哀ちゃんがスマホの通話を切る仕草)。

「ねえ、黒羽のお兄さん。もしかして工藤のお兄さんを探してるの?」

「あっ、まぁ、そーなんだけど…」

歩美ちゃんと並ぶと、哀ちゃんはフフフと笑った。

「そうなんじゃないかと思って、工藤のお兄さんに電話してみたんだけど」

「で?!」

「工藤のお兄さんも黒羽のお兄さんを探してるみたいよ。江古田高校、黒羽のお兄さんの家、次は河川敷に向かってる、ですって」

ナニ?!!

「えっ、じゃあ…」

かーっと体が熱くなる。
行き違いか。工藤も俺を探してる!!

「哀ちゃん、黒羽のお兄さんはここにいるって、どうして教えてあげなかったの?」

愛ちゃんはそこで小学校2年に進級したばかり(の見た目)とは思えない、あざとくも妖艶な笑みを浮かべた。

「だって。人の幸せって、邪魔したくなるものじゃない?」







20210429
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※相変わらず話が進まずスミマセン!
次こそ間を開けずにupできるよう、連休中ステイホームで頑張りたいです(-_-;)

●拍手御礼
「月光という名の真実」「恋患い」「Start Over 1」「変異」「Third time lucky」「朧月」「こういうこと」



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