名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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《呵責》新一×快斗
先日アップした『拷問』の新一サイドのつづきになります。

――――――――――――――




あの時、ドアの向こうに見つけた快斗の顔――。

目に焼き付いて離れない。

真っ白く蒼ざめ、けれど瞼も頬も腫れ上がり、唇は切れ、体中が傷だらけで――力無く下げられた左手には赤黒い血の固まりがこびりついていた。
服を身に着けようとしていたのだろう。裸にされ凌辱を受けた事は様子を見ればすぐに解った。

快斗にとっては、現実に刻まれた傷より、俺にそれを知られた事の方が耐え難かったんだろう。
それくらいは解る。アイツの性格なら――。

だから俺も我慢したんだ。

アイツがおそらく二度とここへは来ないつもりで出て行くのを、分かっていたが引き止めなかった。

時間が必要だろうと思った。傷を癒すために時間をおいた方がいいだろうと…その時はそう思ったのだ。

しかし、今はそれを後悔してる。

行かせるんじゃなかった。抱き締めて、決して放すんじゃなかった。
たとえ拒まれても、閉じ込めてでも――行かせてしまうのではなかった。



快斗の覚悟が堅いだろう事が想像つくだけに、俺も身動きが出来ずにいた。

どうすればいい。

どうすれば、取り戻せる――。

快斗……!



―――――――

携帯が鳴っていた。

「はい…工藤です。――え?」

まさかという思いだった。恐れていた事態が起きた。

警察からの電話だった。怪盗キッドからの新たな犯行予告が届いたという。
心臓が締め付けられるような感覚を覚えた。

世界的に有名な宝飾類が国立美術館で限定公開される――そのスケジュール自体はとうに分かっていたことだ。しかし、まさか……本気なのか、キッド。

前回の犯行から、あれからまだ3週間しか経っていない。
あの連中がまた狙ってくるかもしれないのに。傷だって完全には癒えていないはずだ。
どうしてそんな無茶をする?

黙っているわけにはいかない。
しかし、いったいどうすれば―――。

迷いを吹っ切ることが出来ないまま、それでも俺はいても立ってもいられず上着を掴むと自室を後にした。




20111003

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