名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
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2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
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連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
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リハビリ《Cの手前》
(新一×快斗)
―――――――――――――――

今度こそ快斗を取り戻せる。そう思った。

――だが、そうすんなりとはいかなかった。快斗が両手でバンバン俺の背を叩き出した。


おいおい~まじかよ。ここまできてんのに??!

「……快斗?」

「ゴメン、工藤。ゴメン」

掠れた快斗の涙声を聞いたらやめないわけにいかなかった。

「ゴメン……俺から誘ったのに、ホントにゴメン」

「謝んなよ。いいよ…慌てることない」

快斗の脇に並んで寝転ろぶと、快斗が俺の肩に額を押しつけてきた。震える熱い息が腕にかかる。

「ゴメン……やなこと思い出しそうで……怖いんだ。どうしても…越えられない」

「思いつめんなよ。それでも前進したろ。大丈夫。この調子で明日もがんばろうぜ」

「…………」

「ん…?」

涙目の快斗が小さく笑った。

「ありがと……工藤……」

切なくなる。そう、大丈夫。越えられるさ。
繋いだ快斗の左手にキスした。今も日中は疵痕に絆創膏をつけて隠している左手に。

「……工藤……もー1回キスしていい?」

「いいよ」

――そっと重ねるキス。ぽたりと温かな雫が伝わる。快斗の睫の先から、俺の頬へ。俺はじっとしていた。快斗の背に手を回して抱き締めたかったが、我慢した。





夜中、快斗の叫び声に驚いて目を覚ました。快斗がうなされてる。

「快斗!」

何度か揺さぶって、やっと快斗が目を覚ました。

「あ……あ、……ここ、どこ」

「快斗、どうした」

「……工藤……」

快斗は両手で顔を覆うと大きく息を吐いた。

「なんでもない。なんでも」

向こうを向いてうずくまる快斗の背を抱いた。汗ばんでいるのに――冷たい肌。
こんなに近くにいるのに届かない。届きそうで届かない快斗の胸の奥。もどかしさに焦る気持ちをなんとか宥めて、声を殺して泣く快斗の髪に顔を埋めて俺は囁いた。快斗に届いたかは分からない。

大丈夫だよ。俺がいるから――。

そんな愚にも付かないセリフしか思いつかなかったけれど。





20111231

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あうう。結局年跨ぎになってしまいました。こんなことしてるうちに紅白終わりそう。皆様よいお年を。快斗くんlove!!


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