名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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スウィート・キス(新一×快斗)

※昨日のがあまりに予定外の内容だったので、甘イチャでやり直しです・・・(^^;)。

――――――――――――――――――

顎を捉えてこちらを向かせると、快斗は少し唇を〝へ〟の字にして不本意であると意思表示した。

「こら。ちゃんと俺見ろ」

「……やだ」

また。ほんと素直じゃない。

「なんだよ。特訓やり直すか」

「バカ」

表情はいくらか和らいだが、まだまだ姿勢が硬い。

快斗は怪盗キッドに戻り、昨日見事に警察を出し抜いてまんまと狙いのお宝を盗み出した。俺はそれを今朝のニュースで初めて知った。
どうやら白馬がキッドの暗号を解読したらしいが、白馬は自分への依頼はそれだけ(暗号を解くこと)として、犯行予告時には立ち合わなかったらしい。

「ちょっとヤバかったらしいな。暗号解かれた上に、警部に変装見破られて」

「想定内だよ」

「へえ。んで盗んだジュエルは?」

「…………」

答えない。
今こうして不機嫌そうにしてここにいるところを見ると、やはりキッドの言う〝目的の物〟ではなかったのだろう。

「返してきたのか」

黙って俯く。

横から、その俯いた快斗の目許にキスした。

「…………」

快斗がほんの少し顔を持ち上げ、やや首をこちらに動かす。どうやらオーケーらしい。
俺のベッドに並んで腰掛けたまま、軽いキスを繰り返した。
不意をついて押し倒すのもいいが、時にはこんなふうにゆっくりゆっくりと解(ほぐ)すように万遍なく愛するのもいい。

「工藤」

「ん?」

「こないださ」

こないだ?

「ごめんな」

……俺が江古田高に行った日の事を言っているのか。

「いや。俺も」

悪かった。快斗がいい顔するわけない事は分かってたんだ。

「今日…来てよかった」

快斗がやっと俺に正面向いてくれた。

かと思ったら快斗が何かに気を取られたように視線を動かした。
同じ方を見ると、鮮やかに鋭く美しい三日月が見えた。

「…きれいだな、月」

「うん」

快斗は頷いて微笑んだ。かわいい。

一瞬一気に押し倒したい衝動に駆られるが、なんとか我慢した。
まだ宵の口だ。時間はある。俺は快斗の頬を両方の掌で包み込んだ。その俺の手に快斗が自分の手を重ねる。
前髪の下からおでこに、それから鼻筋、両頬。顔中に優しくキスする。快斗がクスリと笑う。俺は快斗の唇に自分の唇を重ねた。
柔らかく押し当て、重ね合わせ、少し離してもう一度。目を閉じた快斗が微笑んでいる。綺麗な睫毛。

好きだ、快斗。

そんな単純な言葉を何度も心の中で繰り返しながら、俺は溺れていった。
昨日のことや、明日のことも忘れて。いま触れている温もりへの愛おしさだけに溺れる幸福に、すべてを忘れて――。





20120129

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※今回の補足ですが、1/13・14アップ『ホワイトラブ・2』と1/25『暗号』の両方のつづきになっています。

※ちなみに昨日・一昨日の『kiss』は、完全別枠ストーリーです。パラレルだらけの上に、時々つづきがポコッとあったり、話の順番が前後してたりでわかりにくくて毎度スミマセン(+_+)。


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