名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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ホワイト・ラブ 2《2/2》
(新快前提 白馬→快斗)
――――――――――――――――

ブレザーの学生服を身に着けた工藤新一が、道端に立ってこちらを見ていた。


黒羽は笑顔から一転して唇を引き結ぶと工藤から視線を逸らした。

周囲が騒がしくなってくる。

下校時間のピークは過ぎているが、なにしろ正門前だ。高校生探偵としてメディアに取り上げられた事もある工藤の周りには、すぐに遠巻きに人だかりが出来た。
僕も探偵として活動している事は知られているし、高校生探偵二人が顔を合わせて何事かという雰囲気になった。黒羽は黒羽で校内では知らぬ者のない有名人だ。三人固まっていては確かに目立ちすぎる場所だった。

「俺帰る。サンキュ」

僕の横をすり抜けざま黒羽はそれだけ言い、工藤が立っているのとは逆方向へ走り去った。走られたら追い付けない。逃げられるのは毎回のことなので僕は慣れているが、工藤は――。

「……振られましたね、お互い」

歩み寄って無言の工藤に僕から話し掛けた。

「少し愛想まいといた方が賢明じゃないですか。大勢見てますよ」

工藤は微かに肩をすくめ、目線で僕に一緒に来るよう促した。
僕は仕方なく工藤の分まで周囲の生徒達に微笑んで会釈しながら輪の中を工藤に続いて抜け出した。




大通りに出る手前の曲がり角で立ち止まった工藤は振り向くと僕を真っ直ぐな瞳で射抜いた。
最後通牒を突きつけられる。そう思ったのだが――

「白馬に言おうと思ってた事があるけど、今日はやめとくぜ」

「なぜです」

「つまんねーこと言うと快斗に嫌われるから」

……おやおや。

「黒羽くんに会いに来たんでしょう」

「まぁな。でもいいさ」

――探偵が二人、怪盗に振り回されている。妙な図だ。振り回されっぱなしの僕はともかく、工藤までが。

「工藤探偵ですら〝彼〟には手を焼いてるといったところですか」

「うるせーや」

神出鬼没の月下の怪盗、そして黒羽快斗というふたつの貌を持つ彼に、形は違えど僕たちは魅入られてしまったのだ。期せずして互いに溜息がもれ、一緒に苦笑した。



工藤は去っていった。

僕は明日また黒羽に学校で会える。

そんなささやかな優越感を覚えながら、僕は工藤の後ろ姿を見送った。






20120114

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うう、お粗末様です。一連の『リハビリ』の間に別タイトルで挟んだ『ホワイトラブ』の続きでした…。(;_;)


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