名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
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虜(××→キッド)R18

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体中に、毒がまわる。

気が遠くなるような〝快楽〟という、毒が。

いくら抗おうとも、足の小指の先から髪の毛の一本一本までが自分のものではなくなってゆく。じわじわと侵され毒に浸った体は、戒めを解かれても、もはやこれっぽっちも動かせない。

僅かに――自分のものと自覚できるのは、この突き刺すような深く鋭い痛みだけ。

傷付き熱を持つその場所を、さらに引き裂いて抉るように犯される。耐え難いその苦痛だけが、今では唯一自分がまだ〝自分である〟ということを知る証しだった。




「ああ。可哀想に――美しい人」

俺を貶める事を愉しんでいる〝謎の男〟は、憐れむかのような声で囁く。

「なぜ――もっと素直になって下さらないのです。なぜ」

奥を貫くものが俺をいたぶるように大きく動かされる。

(アアッ!!)

闇の中で体を返される。繋がれたまま無理を省みることなく傷口を捻られ、激痛に意識が飛んだ。
しかし完全に気を失うことは許されず、悲鳴も男の唇に吸い込まれる。

「なぜ……私を求めて下さらないのです。美しい……キッド殿」



ふ、ざ、ける、な。



ぼんやりと幽かに揺らめいて目の前に浮かび上がる男の姿。
覆い被さるようにのし掛かり俺を穿つ、その仮面の男を睨み上げる。


たとえどんな凌辱を受けようが――誰が、おまえなどに。


俺を手の内にしたと思って油断していればいい。決しておまえの思い通りになどなるものか。

どんな毒で俺を侵そうと、俺を自由にしたことにはならない。
決して――俺はおまえのものになどならない。


「ああ――。その瞳……」


ほう、と男が息をつく。


「……私に向けられるその憎しみの蒼い焔が、あなたの美しさをよりいっそう際だたせるのです。――私を」

脚を高く掲げられ、腰が浮き上がる。
苦痛と同時に最深の琴線に触れられ、意志を離れた体が快楽の毒に強く反応した。

(ク、…ウアアッ!!)

「あなたが狂わせるのです。……私の美しい人。どうか、もっと」





もっと、私を憎んでください――。





男はそう言って哄い、愉しげに俺に口付けた。







20120218


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※2月4日アップ『闇に棲む蜘蛛』の続きではありますが、同じく妄想を文章化したのみで場面設定も起承転結もありません。ご容赦ください……(+_+)。


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