名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

ブログ内検索
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 13
15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
カウンター
プロフィール
HN:
ronin
性別:
女性
自己紹介:
2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
Design by:タイムカプセル
 

謎かけ(××→キッド)

――――――――――――――――――

目には目を、マジシャンにはマジシャンを――。

私は〝スパイダー〟と呼ばれている者です。以後お見知りおきを、怪盗キッド殿。


闇にとけ込むように浮かんだ黒ずくめの謎の男は俺に向かってそう囁いた。


フッと周囲が瞬くように光ったと思うと、正面にいたはずの黒い男はいつの間にか姿を消していた。
そばにいる。目眩ましだ。簡単なマジックだ――冷静になれ。自分に言い聞かせたが初めて出会う男の〝謎かけ〟に、俺はいくらか焦っていた。というより、明らかな危険を感じていた。

この男はヤバい。
なにかしでかす。俺を窮地に陥れる。


こちらです、と息がかかるほど耳元で声がして、俺は手を振り上げた。

いけませんね。マジシャンの基本、ポーカーフェイスを忘れていますよ――、また反対側から声だけがする。

「何者だ!」

最初に申し上げたとおり、あなたと同じ〝マジシャン〟ですよ。

背に気配を感じて振り向いた。

両手を捕らわれ、ハッと身を硬くした俺の唇が冷たいものに塞がれる。

「……!」

目の前に男の顔が合った。白い顔の半分を黒い仮面で覆った男。何者だ。いったい、なぜ――?!

顔を離した男の唇から血が滲んでいた。俺が噛んだのだ。

これは……怒らせてしまいましたか。失礼、キッド殿。しかしあなたは想像以上にお若い。今夜はご挨拶だけのつもりでしたが、ついご無礼を。
申し訳ない――――。

すいと跳び退いた男は、現れた時と同じように闇に浮かんで微笑んだ。

それではまた。近々改めてお目にかかる機会があるでしょう。それまでご機嫌よう。



闇に溶けるように男は姿を消した。
全く何の気配もなくなった。

俺は……一歩下がるとガクリと膝を着いた。唇の凍るように冷たい感触。掴まれた手首に食い込んだ男の尖った指先の痛みがまだ残っていた。

早鐘のように打つ鼓動がおさまるまで、俺は高層階の風が舞う人工庭園に独り佇んでいた。
初めて味わう〝恐怖〟に竦んだまま。




20111220

―――――――――――――――


あとがき

〝スパイダー〟情報募集中です。
原作にも出てないキャラって? ホントでしょうか? 妄想だけ膨らんで(これはほんのサワリですが) ちょっとだけ書いてみました。どうせならドキドキするような長身のイケメンでキッド様をふらふらにするくらい色々やっちゃってくれるキャラだと盛り上がるんですが!
……スミマセン。あまり突っ走って本物(?)と全然イメージ違うと困るので〝スパイダー〟ネタはしばらく様子見で保留です…。(^_^;)


拍手[11回]