名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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5000メートル《1/3》(白馬×快斗)
※快斗くん視点にて。
カテゴリ☆噂の二人《番外編》
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「何してるんですか、黒羽くん。まさか体育の授業、サボるつもりじゃないでしょうね?」

「誰がだよ。なめんな」


体操着に着替えはしたものの、ダルくて机に突っ伏していた俺は、教室に戻ってきた白馬に見つかってしまった。
本当はサボろうかな~と思っていたところにそう言われ、ついムキになってしまう。

「本当ですか? 長距離は苦手だから逃げ出すつもりかと思いました」

「長距離ったって5000だろ。校庭25週くらいで逃げたりすっかよ!」

25週。言いながら実は内心うげえと思っている。

サッカーで校庭を走り回るのとは違う。同じ周回をぐるぐる25回走る。
…そういう単純なのってつまんねえっつーか、無駄に疲れるから本当はイヤなんだ。近道だとか、逃げ道だとかで同じ距離を走るんなら苦じゃないのに。

だけど、なぜか自信満々の白馬にムカついてそんな素振りは見せられない。

「別に。コツコツ地道に走り続けるってのが性に合わねえだけだよ。飽きるっつーか」

「そうですか? 僕が思うに、君は典型的な〝短距離選手〟です。瞬発力には優れていますが、持久力には欠ける」

「うっせーな。俺に一度も追いついたことねえくせに」

ふふ、と白馬はそこで微笑んだ。腕を組んで斜(はす)に俺を見下ろしながら。

「確かに校内や街中の追いかけっこでは最初に引き離されて君の姿を見失ったり、探し回って倍走らされたりしてなかなか追いつけません。ですが同じトラックを走り続けるなら────僕にもチャンスがあります」

「ねえよ、そんなもん」

「いいえ。走り続けていれば、その先に必ず君がいるんですからね。…いいですか黒羽くん」

やたら大袈裟に白馬が見得を切る。びしっと俺の鼻先に長い指先を突きつけて。

「今日こそ君に追い付いてみせます」

「なんだそれ。俺と勝負しようってのかよ?」

「勝負になるならね。君が途中でリタイアさえしなければ」

「けっ、誰にモノ言ってやがる。いーぜ、勝負してやるよ」

「言いましたね。では僕が勝ったら、先日の話、守ってもらいますよ」

ん? なんだっけ。

「いーぜ。勝つのは俺だかんな!」

何の話か覚えてねーけど、勝ちゃ問題ねえ。

「では行きましょう。女子の2000メートルは始まってます。男子ももうじきスタートですよ」





ゴールした青子がヘタリと座り込んでいた。

「なっさけねーな、青子。校庭10周でそれかよ」

「な、なによう。青子なりに頑張ったんだからね! 快斗なんか応援してやんないわよ」

「おめーに応援されなくたって楽勝だっつの」

そこへ〝オーホホホ〟と例の高笑いが背後から耳に突き刺さった。出たな魔女。

「あーら黒羽くん、珍しいわね。真面目に走るつもり?」

「なんだよ紅子…そう言うテメエは走ったのかよ」

「紅子ちゃんスゴいんだよ。陸上部とバスケ部の女子たちに次いで四位だったんだから」

へえ。どおせ善からぬ魔法の力でも使ったんだろ。

「失礼ね。実力ですわ! 紅魔法を使いこなして、その力をさらに増すには精神力と体力も必要不可欠なのよ」

俺の心を読んだように憮然とそう応えた魔女は、ふっと目を細めるともう一度口に手を翳して笑った。

「白き罪人と白の騎士の対決、楽しませてもらいますわ。オーホホホ!」

「けっ。人をツミビト呼ばわりすんな」

「快斗、ちゃんと準備運動した方がいいよ。急に頑張るとお腹痛くなるよ」

小学生か。青子の真顔の忠告に思わず吹き出した。

「ならねーよ」


男子5000メートル始めるぞー!!

先生が手を挙げている。

紅子と青子に見送られながら、俺は背の高い白馬が並ぶ男子の列に加わった。




5000メートル《2/3》へつづく
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※ええと…軽め展開目指してるんですが…(+_+)。

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