名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
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噂の二人 partIII《2/3》

――――――――――――――――――

俺を見詰める白馬の瞳が憂うように揺らめく。

俺は覚悟を決めた。今度こそ、本当に。


白馬の指先が俺の髪を梳く。何度も。額に、目頭に、こめかみに、顔中に柔らかなキスを落とされる……。

温かい。ぼうっとする。

白馬の匂いの満ちたベッドに折り重なって、白馬の体の重さを感じて息を吐く。覚悟して。白馬を信じて。


――の…つもりだった。

けど。

白馬の指先が俺のシャツのボタンを外そうとするのに気付いて、俺は起き上がってしまった。思わず白馬を押しのけて。

「黒羽くん」

「あ、俺……じ、自分で脱ぐから」

薄暗くて良かった。
自分で言ってて顔から火が出る。
でも、されるままなんてもっと恥ずかしい。一枚ずつ着てるものを脱がされて…白馬の手で裸にされるなんて――恥ずかしすぎるっ。

「黒羽くん」

「い、いま…脱ぐから、待って」

指が震える。悟られまいとして余計に焦る。泣きたい。なにやってんだ俺。でも、でもでもっ!

耳元で白馬がため息を付くのがわかった。

「……黒羽くん。ペナルティーを設けてよいですか」

「えっ」

「〝土曜の夜〟と約束したのに、君は現れなかった」

「それは……」

「言い訳は聞きませんよ。僕がどんな思いで待っていたと思うのです」

パチッと音がして、部屋がさらに明るくなった。

「では、どうぞ」

「………」

ど、どうぞ…って? え?

明るくなって戸惑う。
なんだよ、ペナルティーって。どーせーっちゅうんじゃ!(@@);;;

「どうぞ。脱いでください。見てますから」

「き……きたねーぞ、白馬!」

「なにがですか。君が自分で脱ぐと言ったんですよ」

「てめえっ、人の弱みにつけ込みやがって」

「まったく…君は。いいムードになりかけたのに、どうして我慢してくれないんです」

ムードって。俺が一番苦手なヤツなんだよ。

「いいですか。灯りはこのままで。それがペナルティーです」

ずりぃ。さっきの方がまだマシだった、ような気がする。

「チクショウ白馬、覚えてろっ」

「もちろん覚えてますよ。この目に焼き付けてね。君のすべてを」

「だぁっ、撤回、すぐ忘れろっ!」


なんだかくだらない言い合いして、いつもの俺と白馬に戻って――互いに数秒見つめ合って(にらみ合って)、それから一緒に吹き出した。


甘い甘い時間が始まる。

俺と白馬の、今度こそ……甘い、二人だけの時間が――。







噂の二人 partIII《3/3》へつづく

――――――――――――――――――

※引っ張ってスミマセン。挫折寸前ここで話を切ろうか迷いましたが思いとどまりました…。なんとかもう一回追加して、届きそうで届かない二人の〝成就〟へ到らせたいです。白馬くんのために!!(*_*;


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