名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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さざなみ《3/3》(白快前提 新一→快斗)
カテゴリ☆噂の二人《3》
※新一独白のつづきより…。
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あの時……数メートルの距離で見上げた怪盗はやはりミステリアスで、結び付けようとしても高校生の姿の黒羽快斗とは印象が違いすぎて、同一人物かどうかとても判断できなかった。


後ろ姿の残像だけでは、思い込みの域を出ない。
もっと間近で見つめることができれば。
捕まえて、怪盗の瞳を覗き込むことが出来るくらいに。
そうすれば……。

黒羽の姿を思い浮かべる。

黒羽のことを、本格的に調べてみようかと思い始めていた。
黒羽の素性を。
何処に住み、誰と暮らし、どんな来歴を持っているのか────。

だが、伴う思いはあっちとこっちに揺れ動いてオレ自身を戸惑わせていた。

……オレは追い求める宿敵を暴こうとしているのか。それとも、惹かれる相手に近付きたくて焦っているのか。

判らない。
オレは、いったいどうしたいんだろう。








・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





「あ~気持ちいーっ!」

「黒羽くん、江ノ島には行かなくていいのですか?」

「人が多いだろ、あっちは。砂浜のんびり散歩したい気分なの、今日は」

白馬が、ふふ、と笑う。

「仰せのままに。姫君」

「まだそれ言うか! ムカツクッ」


キラキラとさざ波が輝く午後。
白馬が寄りたいというお寺を見たりして途中下車を繰り返し、ようやく七里ヶ浜の砂浜に降りた。

この辺は海岸に沿って江ノ電と国道が走っている。駅向こうは病院や学校があるくらいで目立つ店もないので、時期もあるだろうが案外穴場っぽい。

来てみたかったんだ。
こうして…ただ黙って波音を聴いて。
裸足で砂の上をゆっくり歩いて……潮風の匂いと。好きなやつと────。







・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「あちゃー、やっぱこの辺は少し混み合うなぁ。まだ流れてるからいいけど…」

ハンドルを握る高木刑事が溜め息をつく。

「海岸沿いの観光地ですからね」

言いながら海を眺めていたオレは、はっと息をのんだ。

砂浜を歩く人影。
波をはじく逆光を纏ったシルエット。その姿に。



──── 黒羽……!?


「停めて下さい!!」

「え、え?! 工藤くん、ここで?」

「江ノ電で帰ります。ありがとうございました!」

信号で停まった高木刑事の車から、オレは考える前に飛び降りていた。

走りながら、見間違いかもしれないと思った。
ここは湘南だ。
黒羽がこんなところにいるはずがない…。








柵を飛び越え、砂浜に降りて走った。
さっきの人影。

いた。

ひとりだ。

似ているだけの人違いなのか。それとも。

砂地に足をとられて転びそうになりながら、その背中に近付く。


空色のパーカーにジーンズ。
スニーカーを手に提げて、海を見ながらゆっくりと歩く後ろ姿。



くろば・・・・!!




波音が聞こえなくなる。

やたら荒い自分の呼吸の音と、心臓が響く音だけ。


駆け寄るオレの気配に気付いたのか、その背中が立ち止まり、ゆっくりとオレを振り向いた。

太陽の光をはじくさざ波に頬を照らされて、面(おもて)を上げた大きな瞳がオレに向けられる。


黒羽快斗。







「…………くどう……?」

小さく動いた黒羽の口もと。

波音が甦る。立ち止まり、数歩の距離で見つめ合うオレたちの真ん中で。


スッ、と黒羽の瞳が動いた。


黒羽が向いた方向を、オレも振り向いた。

そこにいたのは…………。


ソフトクリームとペットボトルを手にして立つ、白馬探だった。









20121108

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※つづきますというイイワケなあとがき
スッススススミマセン! 以下タイトル変えて次号にします。だらっと長くなっちゃうんで…(*_*; あまり間隔あけずにつづきを書くつもりです……書くつもりだった場面書きれてないし(>.<)。
しかし白快前提の三角関係は初チャレンジなので、どうなりますか…??

※ほかにも途中でつづきにしてるお話があるんでした。そっちもそろそろ進めます。自己満ばかりでスミマセン!(@@);:

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