名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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放課後4《1/3》(白馬×快斗)
カテゴリ☆放課後
シリアス系な白快、続編。白馬くん視点にて。

※このみ様・瞳様・琥珀様、拍手コメントありがとうございます!
レスは本日のコメント欄に付けさせていただきました~(^-^)!!

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放課後、この数日と同じように僕は階段を上がっていった。


少し重い扉を開けて屋上に出る。
とたんに溢れる明るい光に目を細めた。



いつもの場所で見つけた僕の想い人は、顔だけを横に向け鉄柵に寄りかかりるようにして空を見ていた。
吹く風にゆるく髪を靡かせながら。

僕はゆっくりと近付く。
胸を打つ鼓動を彼に悟られぬよう。


「………」

すぐ横に立って鉄柵に片手を置くと、彼────黒羽快斗は無言のままチラリと僕を仰ぎ見、体を起こした。

そのまま肩を並べ、外界を見渡す。

僕は両手で柵に掴まり、黒羽は体を乗り出し両肘を柵にのせるようにして。

目の前に広がる空と、眼下の校庭と、そこを往き来する生徒たち、さらには周囲に広がる町並み。
それらが今の僕らを包む共通の世界だった。

言葉を交わすことなく。
ただ隣に寄り添う息吹だけを感じ取りながら。


────やがて。 吹く風の向きが変わる。


明るかった校庭に落ちる影が伸び、空はオレンジに色彩を変えていた。
こうして佇むことしかできない僕らの密かな逢瀬を憐れむように……また今日も陽が落ちてゆく。

それでもまだ、黒羽から発せられる言葉はなかった。




数日前の放課後だった。
屋上で見つけた黒羽の頬に残る涙の痕に気付いた僕は、たまらなくなって彼の腕を掴んで強く引き寄せた。
〝はなせ〟と…〝何も言うな〟と、もがいて僕から逃れようとする彼を、夢中で抱き締めたのだ。
────そして、想いを伝えた。

伝わったはずだった。

愛おしさに時を忘れて身を寄せ合い、苦しいほどに切ない想いを重ね合わせた。

零れ落ちる泪すら逃したくなくて。

少しでも側にいたいのだと、僕は心の中で何遍も繰り返した────。





黒羽が体を起こす。
はっとして僕は黒羽を振り向いた。

黒羽はすぐにはそこから動かず、僕をじっと見詰めていた。

「……黒羽くん」

「白馬、俺、明日はもうここに来ない」

「え?」

鋭い棘が胸に突き刺さる。

「…なぜ」

「来ても、どうしようもないから」

「どうしようもないとは?」

話を切りあげようとする黒羽に僕は追いすがった。

「やはり……赦してはもらえないという意味ですか」

「べつに。白馬を恨んだり憎んだりする気はないよ。〝あのこと〟を言ってんなら」

〝あのこと〟。
たった一言で黒羽はそう言い表した。

「朦朧としていたけど、俺も────愉しんだんだ、たぶん。だから」

「やめたまえ、そんな言い方は!」

思わず激昂してしまってから言葉を失った。もとより黒羽をなじる資格など僕にあろうはずがない。

「いや……」

「だからもう忘れろよ。俺は忘れた」

「黒羽くん!!」

手を伸ばしかけた僕を、黒羽は視線だけで制した。

「わるい、白馬。俺には、どうしたって無理なんだ。ずっと考えてたけど……無理なんだ」

「なにが無理だと言うんです」

「…………応えられない」

「僕が探偵で、君が怪盗だからとでも言うつもりですか!」

黒羽が俺を見つめる。
ポーカーフェイス。〝怪盗〟と呼んでも動揺を現すことなど決してない。それこそが僕への拒絶の意思表示だった。

「じゃあな」

「黒羽くん!」

背を向けた彼の名をもう一度呼んだ。

ほんの僅かな躊躇いを感じたのは、僕の思い過ごしだろうか。

黒羽は走り去った。
僕の前から。


僕は……両手で顔を覆っていた。

届かぬ想いに。
閉じた瞼から溢れ出るものを抑えることができなくて。








放課後4《2/3》へつづく


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