名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

ブログ内検索
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 13
15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
カウンター
プロフィール
HN:
ronin
性別:
女性
自己紹介:
2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
Design by:タイムカプセル
 

★2013-2014・新快年越しhappy-SP★
ウルトラキッス(新一×キッド)R18
※ここらで傲慢探偵にいたぶられる純情怪盗パラレルを(汗)。一応、お題はhappyなんですが…(*_*;
※18歳以上の女子で新K OKな方のみお進み下さい。
─────────────────────────────


〝しっかりしろ、キッド!〟

────誰かが…叫んでる。

俺の肩を掴んで、揺さぶって。必死に俺を呼んでいる。


強い手だ…。
強固な意志と…真実を見抜く慧眼を持った────俺の、名探偵。

俺の…工藤…新一────。




「目が覚めたか、キッド」

「…あっ」

目の前に工藤の顔。
薄明かりを背に、火照った目をして俺を見下ろしている。

ぐっ、と体に重みがかかって背が沈む。
なんだか…やけに苦しい。体が折り畳まれ、腰が浮いて───。

?!

考えられないところを擦りあげられる感覚に驚いて全身が竦み上がる。体の最も弱い部分。それも外から〝内〟にかけて。
裸だ。
裸で、俺は工藤に組み敷かれていた。
姿勢を変えようとしたが、何かに両手を捕らわれていて動けない。

「あ? ああっ…!!」

何がなんだか分からないまま、立て続けに体を襲う衝撃。苦しい。工藤がのし掛かってきて、胸も腹も…下肢も、圧迫感で一杯だ。

「な…、なに、してるっ、やめろ…!!」

「だめだ。まだ途中だぜ」


途中───?


「うあぁっ!」

工藤が体を揺らす。熱い楔に体内を抉るように侵される。
どことも知れぬ薄暗い部屋で、俺はベッドに体を括り付けられ、裸で工藤に犯されている最中だった。

「な…、なんで…っ、こんな───!!」

がん、と頭のてっぺんまで突き上げられるような衝撃。

「アアァッ!」

「おまえを死なせないためだ」

「え…っ、な…? うあ!」

だめだ。分からない。次々襲ってくる衝撃に翻弄されて、思考が途切れてしまう。
痛みなのか痺れなのか。とにかく工藤の動きにつられて反射的に体が跳ね上がる。体の芯の奥の奥まで目一杯埋められ、抜き去られるのかと思うと、再び深く貫かれる。

脚は高く持ち上げられ、情けなく開かされて工藤に抱えられている。両腕はどうなっているのか判らないが磔のように左右に伸ばされ、これも全く動かせない。
自分の体だというのに、何一つ自由にならない。逃れる余地などまったくない。

それなのに、自分自身も硬く形を変えていることを知覚して愕然とする。先端からは潤むように滴さえ伝い落ちて。
憤り以上の強い羞恥に唇を咬んだ。意識を失っている間に怪盗の装束を解かれ、体を弄ばれ。あろう事か奥を穿たれる際にも目が覚めず────こんな状態になるまで気が付かないなんて。

いったい、どうして。

思い出せない。記憶が抜け落ちている。何故こうなったのか。
微かに覚えているのは、何度も何度も俺を呼ぶ工藤の声…。

ふ、と温かいものが睫毛に触れた。
工藤の吐息だ。熱く、振動と共に何度も降りかかる。

「キッド…!」

「あっ、あ…!」

工藤の熱が俺の体内に溜まってゆく。
苦しいのに、辛いのに、疼くような感覚が湧き起こっては打ち付けられる衝撃にかき消される。
それが繰り返されて、もどかしくてもどかしくてどうしようもない。
必死に堪えていても、声が漏れそうになる。苦痛の悲鳴ではない、膨らみ続ける歓喜の声が。

「あ、あ…く、工藤っ」

「キッド。しっかりしろ」

なんだよ…、しっかりしろ、って。
俺にこんなことをしておいて。よくそんな言葉を吐ける。

(────ああっ!)

さらに押し込むように最深まで穿たれ、激しく揺さぶられる。俺自身も工藤の肌に擦られて、ますます感覚が極まってゆく。
拘束されていること自体が、そうした感覚に拍車をかけている。否応なくそれを自覚する。

M、かよ…俺。
だとしたら、容赦なく俺を犯し続けている工藤は間違いなく〝S〟だ。それも超絶の〝S〟。オニSだ。

「も…っ、やめろォ!!」

「判ったよ…。そろそろ終わりにしてやる。先がいいか、後がいいか?」

「エ? …ああっ!」

「じゃあ、先にしてやるよ」

「?!」

動きを緩めた工藤が俺を見下ろして微笑んだ。オニSの笑みにハッと魅入られる。

「アッ!」

軽く突かれただけなのに、体の奥が強く反応するのが判った。あっ…また。

「あ…、く…うっ!」

「いいぜ…ほら」

なぶられ煽られ撫で回されて、切羽詰まる。
馬鹿野郎と罵って怒鳴り散らしたいのに、ツ…、となぞられ、ゆらりと揺らされるだけで嬌声をあげそうになる。

「あ…っ、あ……ああ!」

じいんと下肢から痺れが広がって、到達感に包まれた。呼吸が乱れて、息が苦しい。何度も息を吸い込み、大きく吐き出す。

「はあっ、はっ…、はあっ…」

ぼうっとなって、頭をがくりと落として俺は目を閉じた。

終わった…のか。やっと。

─────と思ったその時。

ググッ、と再び体内を穿たれる感覚に目を瞠(みひら)く。
声はもう出なかった。
一度弛緩してしまった体は受け入れることを拒まず…、拒まないどころか、まるで待っていたかのように工藤の肌を包み込んでゆく。

「キッド。目を開けろ」

「……………」

「キッド」

「くど、…う…」

揺れながら、工藤を見上げて、掠れた声で名を呼んだ。
なんとなく、そうしなければ工藤が納得しない気がしたから。しかたなくだ。
唇を覆われる。
思いのほか優しいキスに、無意識に唇を合わせていた。

ドクン。

工藤の鼓動が直に伝わってきた。
せき止められていた奔流が放たれる。
俺の、なかへ。










窓から空が見える。
夜明けだ。うっすらと空が紫からオレンジ色に移ろっている。
身じろぐと、体に残る熱の残滓に気が付いた。
夢じゃ…なかったのか。

ベッドではなく、ソファーの長椅子の上だった。ブランケットが体に掛けられている。

「…………」

怠くて起き上がれない。
のろのろと腕を持ち上げた。手首に予想したほどの酷い痕は残ってない。うっすら赤い程度。
身に付けているのはバスローブのようだ。モノクルもない素顔。こんな姿では怪盗に戻れっこない。

水音がした。
工藤のやつ、シャワーでも浴びてやがるのか。

そうだ…夕べ工藤と対したのは、杯戸シティホテルの屋上だった。ジュエルを投げ返して、俺は飛び立とうとしていたんだ。
ここはホテルのスイートか…!

工藤のやつ、高校生のくせにどんな小狡い手を使ってスイートをチャージしたんだろう。支配人に何か恩でも売ってるに違いない。あの傲岸不遜のエロ探偵め。

「…………」

ため息を付いて俺はブランケットにくるまり直した。
悪態は次々浮かぶが、それが憎しみに繋がらないのは何故だろう。
憎たらしいのに。
頭に来ているのに。
どうして俺はここでこうして〝工藤が現れるのを待っている〟んだ…?


気配に気が付いて振り向くと、工藤が捲ったシャツの袖を下ろしながら部屋に入ってくるところだった。

「起きたか、キッド」

何事もなかったように工藤は平然と俺に近付いてくる。

「てめえ、よくも…」

言い掛けて、口を噤んだ。
今さらどう罵ったところで、まんまとイかされた自分が情けなくなるだけだ。
そうだ、無かったことにしてやる。気持ちだけでも。シカトだ。

「ふん」

「麻酔の後遺症、なさそうだな。安心したよ」

「麻酔…?」

何を言われても無視しようと決めたばかりなのに、思わず訊き返してしまった。

「連射できるように改良してもらったんだ。外した時のために。それをおまえについ二発とも命中させちまって」

「二発…」

「ああ。一発で短時間深く効くように調合してある麻酔を一度に二つ撃ち込んじまったんだ。下手したら呼吸が止まりかねなかった」

「……………」

「なんとかおまえを目覚めさせようとしているうちに、ああなったんだ」

「なんだと」

〝ナントカしているうちにアアナッタ〟で済ませる気か、こいつ!

「だ、だったら、拘束までする必要あったのかよ!」

「痙攣でも起こしたら大変だろ。気が付いて暴れられても困るし」

「…………」

絶句するしかない。なんてヤツだ。

「両想いだからな、オレたち」

「なっ…」

いけしゃあしゃあと今度は何言い出しやがる! しかし、見詰められて顔が熱を持つのを抑えられない。なんでだ。

「そうでなきゃ、いくら麻酔で朦朧としてたからって、孤高の怪盗がオレに〝応えて〟くれるわけないもんな」

「・・・」

隣に座った工藤が嬉しそうに微笑んでいる。
言い返せない。 だって。
否定すれば、無理矢理ヤられてヨがってしまった俺は『ただの淫乱』だって事になっちまうじゃねえか!
確信犯だ、コイツ…!!

動けず、言葉も出ず、俺は工藤から目を逸らせるのがやっとだった。

「…怪盗の衣装、どこにやった」

「クローゼット。皺にしたら拙いだろ」

「よくも…脱がせやがって」

「ハハ。脱がしてみたかったんだ。風呂に湯が溜まったら一緒に入ろう。体、ちゃんと洗ってやるよ」

もうどうにでもなれ的な気分になってきた。
それに風呂には入りたい。体中、洗い流したい。但し、一人でだ!!

「風呂には一人で入る。テメエはもう消えろ!!」

「やだよ。おまえのそばにいる。それに」

「それに、なんだ」

「スイート一泊いくらすると思う?」

「知るか、テメーが勝手に借りたんだろう! 俺は払わねえからな!」

いや金の話じゃね~っての(T_T)。
駄目だ、コイツの相手マトモにしてちゃ。怪盗の威厳がどんどんなくなる。

「好きだぜ、キッド。おまえの素顔は思った通り美しい」

く。こいつ…。

胸をぎゅうっと掴まれる感覚。
苦しくなって、鼓動が高鳴って。
気のせいだ! 気の迷いだ!
俺も〝工藤新一が好き〟だなんて!

「オレたちは互いを求めてる。それは間違いようのない〝真実〟なのさ」

工藤が俺の頬に指を伸ばす。
ヤメロと心の中で思っても、何故だか全く動けなかった。
もう一度…口付けたくて。
合わせた唇の甘さを、もう一度味わいたくて。

俺は結局降参した。不本意ながら。
工藤の背に自分も腕を回す。

ギャフンと言わせるのは、また次だ。
今日のところは大人しくして、油断させておけばいい。
このツケは、いずれ必ず払わせてやるからな!!

負け惜しみと分かっていても、そう自分に言い聞かせずにはいられなかった。
あまりにも工藤のキスが、ウルトラ素敵すぎて。






20131231

─────────────────────────────



※うひーっ、大晦日のupがコレです。すみませんでしたぁ(*_*;

◎お陰様でブログ開設三度目の年末年始でございます…。
皆様、今年もお付き合い下さりありがとうございました。どうぞ良い年をお迎え下さいますよう!!

●拍手御礼!
「ギュッとハグして」「ダブルドリーム」「5000メートル」「ホワイト・マジック・クリスマス」「ルパン三世VS怪盗キッド」「呪縛」「魔物/ケモノノヨル」「プロムナード」「共鳴」「カイトウ・きっと事件」「ふぁざ*こん2」にも拍手いただきました。沢山嬉しいです。これで年が越せます~っ(TvT)///


《コメントは拍手ボタンの次画面から送信が可能です※非公開》

拍手[38回]