名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
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ロマンシング・ストーン(新一×キッド)
※ショートです(汗)。
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すぐ飛び立たなかったのは、ちょっとしたアフターサービスのつもりだった。

懲りもせず一人になっても追ってきた名探偵に対し、せめてものご褒美といったところだ。


俺の左手には今夜の獲物があり、そして右手は工藤新一に掴まれていた。


─────怪盗キッド、捕まえたぜ、とヤツはほざいた。

どこが? 俺は応えた。

手を掴んだくらいで〝捕まえた〟などと簡単に言ってもらっては困る。〝月下のマジシャン〟を侮るにも程があろうというものだ。
一振りすればこんな腕など。

しかし、探偵は並んで立つ俺を見てニコリと笑った。


────今夜は満月。そのジュエルの別名、知ってるだろ。


……何のことだ?


────なあ、キッド。賭けをしねえか。


賭けるって何を。


戯れ言に付き合う気になったのは何故だろう。
見上げた満月が美しすぎたからか。
或いは微笑んだ探偵の笑顔にうっかり魅入られてしまったからか。




────おまえと、オレの心をさ。




ふいと近付く気配があった。


まるで眩暈を覚えたように。
なぜか一時、意識が掠れて…。




〝ロマンシング・ストーン〟




このジュエルの持つもう一つの名。


月明かりの中、手にした者と触れ合えば恋に落ちるという────。








唇を離すと、探偵は間近で俺に囁いた。


────賭けはオレの勝ちだな、と。


何も賭けたつもりはなかったけれど。
それでも、なぜだか抗う気は起きなかった。


誘(いざな)われるまま。

温もりが灯る。

手の中のジュエルが、〝ロマンシング・ストーン〟が熱を持っていた。

火照りはじめた今の俺の心のように。








20121208


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