名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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恋人は怪盗(新一×キッド)


『二人はごく普通に出逢い、ごく普通に惹かれ合い、ごく普通に結ばれたのですが――ただ一つ普通と違っていたのは、恋人は〝怪盗〟だったのです』

なーーんて、昔の海外ドラマのオープニングナレーションの真似をしても始まらない。(もちろん元ネタは俺だって知らない。ちょっと前にリバイバル?してたみたいだけど)

とにかく恋人が怪盗である上、さらに問題なのは俺が〝探偵〟を名乗っていることだった。
探偵と怪盗と言えばお約束のように当然ライバル関係でなくては物語は盛り上がらない。

なのに好きになって逢いたくて捕まえては自分だけのものにしておきたくて閉じ込めて抱き締めちゃったり。
怪盗は怪盗で『名探偵に捕まるなら本望です』とか言っちゃって、〝名〟と探偵の前にいちいちきちんと付けるとこが心得ててニクイ。そしてかわいい。
細い喉にきっちり留められたシャツの襟、紳士らしく丁寧に結ばれた朱のタイ、細くて長い指先を包むシルクの手袋――さらには時に翼となって天翔る怪盗の代名詞ともいえる風にたなびくセクシーな純白のマント。
思い出しただけで痺れる。
いやマジで。
目の前で見てみなきゃ解るまい――シルクハットに指を添えた鍔の奥からモノクル越しに覗く、蒼く輝く宝石のごときクールな瞳。
俺は見つめられるたびにそれこそハートの矢に胸を射抜かれたかと思うような鋭く甘い痛みを覚えて立ち尽くす。
ああ…キッド。キッド。どうしておまえはキッドなんだ。
〝ロミオとジュリエット〟気分に浸ってつぶやいてみる。もちろん探偵と怪盗だからこそ今もこうして対峙しているのだから――すべてが神の思し召しなのだろう、おそらくは。
逃げるふりをしてたたずむ怪盗を、俺は捕まえるふりをして強く強く抱きしめる。
今夜も……俺がわざと隙を見せて怪盗を逃す明け方まで、愛しさに身を焦がす二人芝居の幕が開く。



20111103

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