名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
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罠《2/2》新一×キッド

―――――――――――――――

俺は脚で背後に立つ男の足を払い、倒れこむ男のアゴを思い切り蹴り飛ばした。


ぎゃっ、とキッドに手をかけていた男の悲鳴が上がり、キッドがくるりと体を翻して起き上がる。 瞬時に室内に煙幕が充満した。
最後のひとりが俺とキッドのどちらに照準を向けるべきか慌てるうちに煙に巻かれ、バチリと放電の音がして、あっという間に三人の男たちは床に崩れ落ちていた。


キッドが部屋の扉を勢い良く閉める。バァン!と派手な音が辺りに響いた。さらにドアが開かないよう連中から奪ったサバイバルナイフでキーをぶち壊している。

「キッド、あんまり音たてんな。他の仲間が近くにいたら……」

「いねえよ、こいつら仲間から離れて俺たちを犯りにきたんだ」

「…………」

「くっそ、むかつく! たたっ殺してやりたいぜ」

「落ち着けよ。頭にくる気持ちは分かるけど……」

「バカヤロッ、俺のことじゃねぇ! あいつら――名探偵にあんなこと言わせやがって!」

え…。

俺の視線に気付いたのか、キッドも我に返ったように黙り込んだ。
なんだかヘンだ。顔が熱い。

「いつから気が付いてたんだ」

「ずっと」

「ずっと?」

「最初から気を失ってなんかないさ。奴らが襲ってくるのも分かってた。俺達の武器を奪ったつもりでいたようだが甘いんだよチェックが。だから名探偵が気が付くのを待って罠にかけたんだ。だいたいあんな狭い金属に囲まれた部屋でマシンガンなんか撃てるわけない」

それは…俺も分かってはいたが。

連中のマシンガンから抜いた弾薬をキッドがバラして投げ捨てる。
裂けたシャツからちらりと胸元が覗いていて目のやり場がないというか――落ち着かない。

「いんだよ俺は。怪盗なんてやってるといろいろあるから。でも名探偵は……」

いろいろあるから?
なんだか聞き捨てならない。

「キッド、助けてくれてありがとう」

「礼には及ばない。俺も助けられたから」




怪盗はマントをつけシルクハットを元通り被ると俺を振り向いた。

にこりと笑う。

「では名探偵……さっきの連中と連絡がつかなくなって、そろそろテロリスト本隊にも異常が伝わる頃です。お気をつけて」

「おまえはどうするんだ」

「私ですか。それはもちろん――」

不意にキッドが俺に近付く。近付くだけじゃなく、俺の首に白い手袋の手を回して……

あ。

「……………………」

キッドの唇が俺の唇に重ねられた。
眩暈がする。なんだ、この感覚。

「――私は泥棒。泥棒は盗むのが商売。たとえそれが人の心でもね」

「え……?」

ふふ、と妖しく笑って怪盗がひらりと一瞬で遠ざかる。

「キッド!」

「レディスカイは頂きますよ。またお会いしましょう、私の名探偵」

美しく耳に残る声だけ残してキッドは消えた。俺は唇を指で押さえて、ドキドキする感情と戦っていた。

これはキッドの〝罠〟なんだろうか。

惚けてる場合じゃない。まだ飛行船を取り戻す大仕事が残ってる。タイムリミットまであと2時間ほど。

俺も一緒に見つけた自分のベルトや上着を身に着けた。

また逢える。キッドはまだこの船内にいる。とにかく早くこの事件を片付けなければ。

みんなが集められている船室へと続く廊下に出ると、いつの間にか空はオレンジに染まっていた。

なぜが勇気が湧いてきた。誰も死なせない。あのテロリスト達の目的を暴いて、そしてこの事件の真犯人を見つけ出すんだ。
やがて陽が暮れる。
俺は夕焼けの空を見ながら駆け出した。





20111209

―――――――――――――――



……お粗末様です(汗汗)。
あのセリフを名探偵に向かって言わせたかっただけという。ココロの中の妄想ではもっとアブナイ展開もあるのですが、とりあえず甘イチャでまとめてみました。キッドはちゃっかり新一で〝お口直し〟したということでヨカッタヨカッタ。
しかしなんだか新KではなくK新ぽくなってておかしいな。
でもまぁパロなのでとにかく見逃して下さいというお願いして終わります。このところ言い訳が長くてスミマセン(+_+);


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