名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

ブログ内検索
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 13
15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
カウンター
プロフィール
HN:
ronin
性別:
女性
自己紹介:
2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
Design by:タイムカプセル
 

逢いたい泥沼(新一×快斗)
※快斗くん視点。軽めショートです(*_*;
────────────────────────────────

教科書の〝新〟という文字を見てハッとする。

『熱が〝くど〟も出てさー』って話を聞いて、ドキンと心臓の鼓動が跳ね上がる。

やべーな、俺。

さっきから工藤のことばかり考えている。
俺、こんなに工藤が好きだったっけか。


学校からの帰り道、川原の土手沿いを歩きながら工藤のことを考える。

今頃なにしてんだろう……工藤のやつ。
しばらく連絡ないけど、忙しいのかな。
また謎を追いかけてるのかな。

真っ直ぐな工藤の眼差しを思い出す。

逢いたいな…。

「……………」

〝逢いたい〟とはっきり意識したら、なんだかもう堪らなくなった。

工藤の声が聞きたい。

工藤の顔が見たい。

工藤の手に触れたい。

工藤が恋しい…。

頭の中が工藤で溢れかえっている。
頭の中に、何百人も工藤が住んでるみたいだ。どこ向いても、工藤。

逢いに行こうか。

逡巡しながら行ったり来たりを繰り返す。
振り向いて足を一歩踏み出して。けどまたブレーキかけてストップして。
終いには立ち尽くしたまま動けなくなった。

何やってんだろ、俺。

工藤。
逢いたい。おまえに逢いに行きたい。

これまではさして考えもせず逢いに行ってたのに。なのに、どうして今日は躊躇うんだろう。

逢いたくて、逢いたくて。
逢いたい気持ちが強くなりすぎて、身動きがとれない。
まるで〝逢いたい〟泥沼に嵌まっちゃったみたいだ。
引っ張り上げてくれる手が欲しい。

ぎゅうっと苦しくなって、胸を抑えた。
まじヤバい。
泥沼に溺れて、俺シぬかもしんねぇー。

……工藤は俺に逢いたくないのかな。
俺だけがこんなに工藤に逢いたいのかな……。

「!」

胸ポケットに入れていた携帯電話がブルブル振動していた。
俺はびっくりして飛び上がってしまった。








全速力で走って帰ると家の前に人影が見えた。
工藤…!
スピードを緩めずそのまま工藤に抱きつこうとして、しかし俺はかろうじて一歩手前で踏みとどまった。

「快斗! ずっと走ってきたのか」

「……………」

返事が出来ずに息を切らしている俺に、工藤の声も少し上擦る。

「わるい。ここへは来るなって言われてたけど、来ちまった」

「…どうして」

「逢いたかったから」

「………」

「快斗に逢いたいって思ったら、じっとしていられなくなってさ」

工藤は早口でそう言うと、はにかむように俯いた。

俺を泥沼から引っ張ってくれる手。

俺は手を伸ばして、工藤の手を掴んだ。
〝俺も逢いたかった〟と告げて、今度こそ工藤に抱き付いた。




20130712

───────────────────────────


※変なタイトルですみません(+_+)。たまには『快斗くんが新一をスキスキー』な話を書こうとしたんですが…。最終的には新一もやっぱり快斗くんが大好きで、結局甘々両想いなんですけどねっ。

●拍手御礼!
「月光という名の真実」へ拍手ありがとうございました! 「天の川シンドローム」に続き、こっちもトップ10に返り咲きましたー(^^)/

※さて…ぼちぼち「カテゴリ★インターセプト」を進めていきたいと思っております。頑張れジブン。

拍手[10回]