名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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危弁《1/2》(白馬×快斗)
※前回『絶体絶命』のフォロー編のつもり…だったんですが、フォローになりそうにな~い(x_x)。
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僕はずっと考え続けていた。

昨夜なぜ高層ビルの屋上に黒羽快斗が現れたのかを。


今日はよく晴れている。
普段と変わらぬ校内。
こうして穏やかな日常に身を置いていると、昨夜起きたことすべてが夢だったような気さえしてくる。半日前の出来事とはとても思えない。
激昂のあまり自分を見失い、黒羽に掴みかかって─────この手で彼の首を絞めた、などということは。

窓際の席の黒羽を見やると、毎度のことだが呑気に居眠りをしている。熟睡しているのかと思うと、先生に指されて立ち上がり難なく解答する。
〝天才〟は始末が悪い。
しかし、もって生まれた天真爛漫さが彼がクラスで浮くのを防いでいる。幼なじみの少女がそばにいるおかげもあるだろう。誰とも仲良くやっているし、先生だって黒羽を可愛がっているように見える。
僕ですら。

そう、この僕ですらそうなのだ。
どこかで彼の信頼を得たいと願っている…。
認めざるを得ない。

どれほど欺かれ、どれほど傷付けられようとも。それは〝憎しみ〟のような強い感情と取り違えてしまいそうになるほどに。
僕は、黒羽に。
白い翼を隠し持つ彼に。

惹かれてしまっているのだ。






昼休み。チャンスは向こうからやってきた。
筋肉痛で階段を降りるのに四苦八苦している僕の脇を、あとから降りてきた黒羽がすり抜けようとした。僕は咄嗟に黒羽の腕を掴んでいた。

「なんだよ、白馬」

「掴まるくらいいいでしょう。脚が痛いんですよ、昨日の今日ですから」

「放せって」

「あっ」

黒羽に手を払われた僕は、踏ん張れず壁に背をぶつけて階段にへたり込んだ。ちょうど下の廊下を先生が通りかかる。
立ち止まった先生にどうしたと声をかけられた僕は、気分が優れない旨訴えた。すると先生は保健室まで僕を連れていくよう、黒羽に指示を与えてくれたのだ。


保健室は空室だった。中に入らず引き返そうとする黒羽の腕を、僕は縋るように掴んで放さなかった。

「ベッドで寝てろ」

「黒羽くん。二三、君に質問があります」

「質問?」

僕は黒羽の背後に手を伸ばし、ドアを閉ざした。

「なんだよ」

「君は昨夜どうやってあそこから帰ったんですか」

黒羽の表情が僅かに硬くなる。間近に立ちはだかり、僕は続けた。

「エレベーターが動くようになって、一緒に乗り込んだと思ったら、君はドアが閉まる直前エレベーターから降りましたね」

「屋上に携帯落としたかと思ったんだよ」

「また危弁ですか。僕は君が降りてくるのを下で待っていたんですよ。しかし君はそのまま姿を消した」

「ちゃんと降りて帰ったよ。だからここにいんじゃねーか。じゃあな。俺は戻る」

「屋上に何故怪盗キッドではなく君がいたのか。その理由を考えていたんです。可能性は限られる」

「言ったろーが、昨日」

僕はわざと音を立ててドアに鍵をかけ、黒羽の動きを封じるように手を付いた。しかし黒羽の表情はもう動かない。ポーカーフェイス。

「盗んだジュエルをキッドが月に翳す姿は、これまで一部の警察関係者に目撃されています。理由は不明ですが」

「へえ」

「昨夜は雲が多かった。僕が屋上に上った時刻には月は隠れていました。ではキッドはジュエルを月に翳すために、月が姿を現すのを屋上で待っていたのでしょうか?」

「………」

黒羽は黙して僕を見上げている。僕はさらに言い募った。

「それだけではないはずだ。月を待つだけなら移動したっていい。別の場所でも、あるいは空を飛びながらでも、キッドなら手にしたジュエルを月に翳す事は可能だろう」

「何ゴチャゴチャ言ってんだよ」

「つまり、僕が辿り着いた推論はこうです。キッドは屋上にいなければならない理由があった。言い換えましょうか。キッドは飛びたくても飛べなかった。飛べない理由があった。だから僕に対する危険を冒して」

「また俺がキッドだとか言うつもりかよ」

「例えばグライダーが故障したとか。或いはキッド自身に飛べない理由があったか。もしかしたら、その両方かもしれない。とにかくキッドは屋上から動けなかった。屋上に出る一つしかない非常階段からは僕が上ってくる。だからやむを得ず君は─────」

黒羽が僕から目を逸らす。開いた襟から喉元が見えた。だが、僕が付けたはずの指の痕がない。変装と同じ要領で隠しているのか。

「探偵のくせに言ってることこじつけじゃね? 昨日のおまえも相当無茶苦茶だったけど」

「確かに昨夜の僕はいただけなかった。君に醜態を晒してしまいました。本当に申し訳なかった。しかし」

しかし、君こそ僕を欺くためにかなりの無理をしていたはずだ。僕の推論が当たっているとしたら、今だって。

「屋上は風が吹き付けていた。僕もかなり消耗していたし、君を前に混乱もしていた。探偵としての観察力は完全に失われている状態でした。だから気付かなかった。君の体が熱かったとしても、僕自身体温が上昇していたから気付けなかった」

「…………」

「それでもエレベーターに乗り込む頃には落ち着きを取り戻していたつもりです。だから君は僕と一緒にエレベーターに乗るのを避けた。屋外ならともかく、エレベーターという小さな密室に入れば僕に気付かれると思ったからでしょう。そう、例えば……血の臭いに」

「どけ」

「!」

腹に拳が入った。しかし加減している。甘いというか、甘く見られているというか。
僕は黒羽の腕を捻って体を返し、背中向きに黒羽の体をドアに押し付けた。





危弁《2/2》へつづく

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※わぁ終わらない(汗)。果たして〝フォロー〟できるのか~(x_x)(x_x)。


●拍手御礼!「絶体絶命」「パーフェクトムーン」「魔法の塔」「不協和音」「海色の瞳」「鏡合わせの恋人」へ、拍手ありがとうございました。うれしッス~っ(^^)///

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