moonlight 新一×快斗

花言葉（白馬×快斗）
※白快いつも系の甘イチャ、単独パラレル・短めです。このところ白快率高いかな(汗)?

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〝待ち合わせ場所〟に現れた白馬は、手にでっかい花束を持っていた。

恭しく一礼をして、俺に差し出す。

なに考えてんだ。そんなモンどーやって持ってきたんだよ。

「ふざけんな。いらねーよ、そんな花」

「なぜです？ 薔薇は嫌いですか」

真っ赤な薔薇の大きな花束。ご丁寧にピンクのくるくるリボンまで付いてやがる。

「バカヤロ薔薇に恨みはねえ！ ねーけど女じゃねぇんだ、花なんかもらってウレシがるかよっ」

「おや。花束は女性のためだけのものではないでしょう」

「わ……！」

花束を持った白馬にそのまま抱き寄せられる。
ふわんと、薔薇の香りに包まれた。

「ほら、似合う」

「……てめブットバされてーか」

「薔薇の花言葉を知っていますか」

「………………」

知ってるけど答えない。
言えるかっ。

「花言葉は───『愛』『美』『内気な恥ずかしさ』『輝かしい』『新鮮』『私はあなたを愛する』『あなたのすべてはかわいらしい』」

耳元で囁かれてむずむずする。二人きりとは言え、恥ずかしすぎるっつーんだよっ。

「……ね。僕が君に贈る花束にぴったりでしょう」

「はなせって！ 薔薇にはトゲがあんのも忘れん───」



……薔薇の香り。

どこか甘く漂う白馬の匂いとともに……俺の鼻腔をくすぐって───。


思考が止まる。
優しいキスに柔らかく包み込まれ、動けなくなる。



抱き締められたまま頬や鼻先にもキスをされ、抑えていてもため息が漏れてしまう。

「ふふ。赤くなって。君は〝薔薇〟そのものだ」

「…………」

例えるにも程がある。コイツぜってーアタマおかしい。
何か言ってやろうと思うのだが、言葉が全然出てこない。

ちくしょ……薔薇の香りに酔っちまった。



夜のデート。いつもの川原の堤防の下。
防犯用の味気ないライトに照らされ、ただ逢って、たわいもない話をし、ささやかに温もりを交わして……別れる。
互いを知り始めて間もない俺たちには、それでも十分な高揚をもたらしてくれる楽しくて仕方のない〝時間〟だった。

今夜もあっという間に時が過ぎる。

白馬には隠している事がある。朧に気付かれてはいるけど、本当に明かすわけにはいかない。

……だからこそ堪らなく逢いたくなる。

俺を包んでくれる相手。
何を言ってもマイペースで、何をしようとたじろがずに微笑んでくれる。

もう少し、こうしていたい。
一時の夢でも。
いつか離れなければならない日が来る。それが分かっていても……。








20120825

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※あ、あれ？ お気楽系のつもりが、なんとなく切ない系になってしまいました。おかしいな…(++)。

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※琥珀さん、いつもありがとうございます！ 『闇蜘蛛』もーちょい引っ張りますね～(^-^)。
※なおさん、『カテゴリ★交錯２』に連続拍手コメントありがとうございました！ このブログ１ポチとかゼロも多く、間違って押しちゃったのかなかぁとか思うので、短くてもコメントいれていただくと間違いじゃないって安心するのでマジうれしいです(*^o^*)。そしてやっぱり久々自分でも読み返しました……交錯2。今さらですがお恥ずかしい；；
※そして今月はテレビでキッド様登場の機会が続いたためか、アクセスが普段より多いです。これがウワサの〝難破船バブル〟か？と思ったりしてます(^^;)。
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