名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
Design by:タイムカプセル
 

〝テストケース〟(新快前提 ××→快斗)

※タイトルではなく、ホントに試し書きしてみたという『テスト』の短編です。

――――――――――――――――――

酒の匂いがした。

癖のある―――なんだろう。この匂い……。


ゴクリと息を呑む。喉元を熱い液体が通り過ぎた。

「やあ。はじめまして」

「……」

知らない顔が目の前にあった。

笑ってないのに笑ったように霞んだ目をした男。

警戒しろと……考える前に全神経が訴えていた。なんだ、この不安を煽る目をした男は。

「怖がることはない。私はこの家の居候だよ。まだ二日目だけど」

「居候……?」

「君こそ誰なんだい。家主には居候は私だけと聞かされていたが」

「……聞いてない」

「なにを?」

「…………」

迂闊なことは話せない。早く立ち去るべきだ、ここから。

「工藤に…会いに来た……俺、友人です。工藤がいないなら、もう帰ります」

「真夜中に来て家主を待ってソファーでうたた寝なんて、恋人同士のようだね。まるで」

「……アイツ、いつも帰り遅いから」

だめだ、話すな。早く――立ち上がらないと――。

(あっ)

膝が落ちる。脚が立たない。

目の前の男に縋るようにして床に崩れ落ちた。
胃が……熱い。さっき何か飲んだ。
ほんの僅かだったはずなのに。いったい何を――飲まされた?

「なに…を……」

「気付けのつもりで口移しで少々。バーボンをね」

嘘付け。いくら強い酒でも、あれくらいで酩酊などしない。何か――飲まされた。酒と一緒に。
工藤しかいないはずのこの場所で、完全に油断をつかれた。

くそ……眠い。眠ったら……なにされるか……。

「かわいいね。ここの家主に君みたいなお相手がいたとは知らなかった。でも私が居候としてこの屋敷に居ることを君に伝えてなかったのは――〝彼〟の落ち度だよね。私のせいではない」

「…………」

だめだ。目を閉じたら眠ってしまう。

噛んで堪えようとした手を掴んで遮られ、最後の抵抗も阻まれた。

目の前が――暗くなる。

闇の中へ―――。







「何をしてるんですか」

「ああ、今夜はお戻りの日でしたか。いや、この少年が寝込んでしまっていたので風邪をひかないように毛布を持ってきてかけたところです」

一瞬、家主は訝しげな眼差しで私を睨んだ。

「君のお友達でしょう? いつもこんなに遅い時間に訪ねてくるのですか」

「恋人なので」

「ほう」

あっさり認めた〝彼〟は、言外に〝俺の恋人に少しでもおかしな真似をしたら許さない〟という感情を滲ませて私を見つめていた。

「私ももう寝ますよ。いま追い出されたら困ってしまいますから……。では、おやすみなさい」

バーボンの瓶を手にして挨拶をし、〝彼〟の〝弱み〟を見つけた収穫にひとまず満足して私は広いリビングを後にした。

――何もしませんよ。こうしてご厚意に甘えて厄介になっている間はね。

部屋に戻ったらゆっくり飲み直そう……。〝彼〟の恋人のかわいい寝顔を思い浮かべて、それを肴に。

おやすみなさい――――。





20120320

――――――――――――――――――


沖矢 昴さん。気になるキャラなんですが困ってます。工藤邸にいつまでも居られたら、快斗くんが工藤くんに逢いにいけないじゃない!!
だいたいなんで居候させちゃうのさ。自分の秘密だってかぎつけられちゃうよ? ホームズ好きだから大丈夫って、そんなんでいいのかコナンくん! 哀ちゃんだって不安がってるのにさぁ~。原作の連載ではぼちぼち正体種明かしされそうですけど……;;

で、書いてみたいけど絡ませにくいキャラ!!なので、今回テストケースで書いてみたのがこれです。
グチ(?)の方が長くなるのでもうやめときます。とにかくコナンくん本編は登場人物多くてやっぱり難しいです~。(*_*;


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