名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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2011年8月26日よりブログ開始
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★なの樣、拍手コメントありがとうございました!

身代わり《2/2》(ジン×キッド)R18
※「カテゴリ★インターセプト1」から派生の単独パラレル。
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「貴様に邪魔されるのはこれで二度目だ。なぜ怪盗が探偵を助けるような真似をする?」



引き剥いだ服の下から現れたのは斜めに肌を抉るまだ癒えきっていない銃創と、思いのほか華奢な肩だった。

あの夜、現れた怪盗キッドは〝仕掛け〟と閃光弾でおれの目を眩ませた。そして倒れていた工藤新一を抱え、ビル高層階の割れた窓から空へと飛び出した。

おれは吹き込む風に向け、勘で数発銃弾を浴びせかけた。その一発が…この背に残る疵痕ってわけだ。


月明かりに照らされ、滑らかな肌に一筋走る疵痕。キッドの息遣いとともにうごめくそれは異様なほど扇情的におれの目に映った。
こんな情念を覚えるのは久し振りだった。
おれは欲するまま、自分をキッドの下肢に割り込ませた。



「ああっ──、あああっ!!」

強引に押し貫く。キッドの唇から抑えきれない悲鳴が漏れ、おれの鼓膜を心地良く震わせた。

そうだ、苦しめ。
これは貴様が自分で蒔いた種だ。貴様が苦しめば苦しむほど、おれは高ぶる。その叫びを抑えられなくなるまで、喉が涸れるまで、存分に叫ばせてやる。


普段は決して取らない帽子を、おれは投げ捨てた。
細い腰を捕まえ、引き寄せる反動で勢いをつけ、深く、強く、穿ちつづける。
朧ろな月明かりの中で、熱を帯び薄紅に滲んで浮かぶキッドの肌がますますおれを逆上させてゆく。

一度衝くごとにキッドの隠(こも)った苦痛の声が動かせない体から直に伝わってくる。
それが堪らない。
もっと、もっと、おれを喰らわせてやる、刻みつけてやる。貴様は蹂躙されるしかない己の浅はかさを呪いながら、おれを愉しませるための道具になり果てるんだ。



背後から犯すだけ犯し、いったん体を放した。
横向きに崩折れ、荒い息を吐いているキッドを休ませず仰向けに返す。

キッドがはっと目を開けた。
薄闇の中、おれを見上げる大きな瞳だけが輝いている。

不意にその目が工藤新一のものと重なった。

───馬鹿な。

おれは自分を嘲笑った。
なぜ工藤新一を思い浮かべる?
おれが抱いているのは、キッドだ。

では…なぜ。

おれは、なぜここまでキッドに対して強い情を覚えているんだ……?


「あっ!」

キッドの脚を開かせて中に入り、担ぐようにして腰を浮かせた。
両手の縄抜けを試すような隙は与えない。キッドは自分の体を支えることもできず僅かにもがくのが精一杯、なすがままだ。

「ふっ、まだまだ愉しませてもらうぜ。堪えられねえなら自分で舌を噛んで死ね」

屈辱に眉を歪ませながら、それでもキッドは目を逸らさずにおれを見返してきた。

この表情──額に浮かぶ汗。乱れた髪。
とても変装には見えない。
気付くと、また工藤新一の顔を重ねていた。本当に工藤新一を犯しているような錯覚に陥りかける。

勘違いするな。これは怪盗の変装だ。工藤に似せているだけだ…。
変装を剥ごうとして伸ばしかけた手を、おれは止めた。
怪盗の正体なぞ興味はない。
このまま犯し続けてやる。愚かな怪盗に嫌と言うほど悔やませればいいのだ。二度とおれの〝ターゲット〟のふりなど出来ないように。




小刻みに揺らし始めると、おれの動きの変化に慌てたようにキッドが目を見開いた。苦痛を伴う衝撃ではなく、緩やかな振動が奥へ伝わり、それが衝動となってキッドを翻弄してゆく。
むしろ強引に犯すより、この状態で快楽を覚えさせ、屈服させた方が怪盗の自尊心を砕くにはいい。

おれの意図に気付いたのか、キッドが霞む瞳をおれに向け、低く『やめろ』と呟いた。

「遠慮することはねえ」

おれは革の手袋を外し、キッドに指を添えた。

「よせ…っ!」

深々と貫き通したまま、じわじわと揺らす。さらに指で煽ってやると、キッドははっきりと変化を表した。初めておれから目を逸らす表情に、再び言いようのない高ぶりが湧き起こる。

いい貌だ…。
もっと良くしてやろう。
炙るように。焦らして、弛めて。堪え難くくすぶる愉悦に、身を捩って悶えるがいい。そうしてまた、奥まで存分に衝いてやる。

朱に頬を染め、キッドが頭(かぶり)を振る。
おれは苦悩するキッドの姿を堪能した。やがていつの間にかキッドの中に、おれもまた自身を放っていた。


首を仰け反らせ、キッドの喉元が大きく震えた。

突然、何かがおれの胸を突いた。僅かな亀裂から、失ったはずの感情が噴き出しそうになるのを覚え、一瞬狼狽える。


なんだ、これは…?

おれは、いったいなにをしている…?

こんなにも弄び、こんなにも苦しめておきながら、湧き立つようなこの感覚はいったいなんだ…?

おれは。

おれが欲しているのは、いったい───。















うっすらとキッドが目を開けた。

「ほう、まだ正気でいたか。よく保ったな」

「………」

「たっぷり愉しませてもらった礼だ。今夜のところは生かしておいてやる」

おれを見上げるキッドの唇に、ふと笑みが浮かんだように見えた。

「……あなたに受けた狼藉を…私が訴え出ることは…ありませんから、ね」

おれはキッドの肩を靴底で強く踏みつけた。

「ううっ…」

「そんな詰まらねえ心配なんぞするか。まぁ、戯言を言う元気が残ってるだけ大したもんだがな」

横顔のまま、キッドはまた笑った。今度ははっきりと。

「貴様…、何がおかしい」

「あなたがむきになっているからです。私を見逃すのは…この事を知られたくないからでしょう?」

「なに?」

「ターゲットを誤った誹りを受けるだけではすまない。私を殺せば、あなたの狼藉は露見する。そうなれば…あなたは」



〝あなたは、工藤新一に蔑まれる〟



「……なんだと」


こいつは何を言っているんだ。銃口を向けられ、身動きも出来ない状態で。
引き金にかけた指が動きかけたが、煽られて殺すのではプライドが許さなかった。

おれは踵を返した。

くだらねえ。
どうせすぐに忘れる。振り返るような出来事ではない。
たまたま邪魔な怪盗を捕らえ、背の疵痕に欲望を覚え、それを遂げたに過ぎない。それだけのことだ。

おれは帽子を拾って頭にのせ、手袋を嵌めなおすとフロアを出た。
竣工前のビルに電気は通っていないから、薄暗い中をまっすぐ階段へ向かう。
下に降りれば、ウォッカがすぐに迎えに来るだろう。


おれのターゲットは工藤新一だ。
工藤と貴様の間に何があろうが、構わねえ。

そうだ…怪盗キッド、次こそ貴様の目の前で工藤新一を殺してやろう。

今夜の慰みの、褒美にな。







20150201
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※例によって前後詳細不明の書き逃げでスミマセン(*_*;

《補足あとがき》
ジン兄貴視点のまま終了させてしまったので少々補足を(汗)。
帽子を取ったジンを間近で見たキッド様はジンの素顔にある特徴を発見します。同時にジンが新一へ向ける強い執着と、自分を抱きながらジンが自分と工藤を重ねていることに気付きました。キッドは新一の代わりにジンに襲われた、ともいえる。というお話でした。セルフ解説にてお粗末さまです~(x_x)。


●拍手御礼
「トラベル/温泉宿」「ラブ※コメ」「召集」「月光という名の真実」へ、拍手ありがとうございました(^^)/

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