名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

ブログ内検索
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 13
15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26
28 29 30
カウンター
プロフィール
HN:
ronin
性別:
女性
自己紹介:
2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
Design by:タイムカプセル
 

孤島《探偵甲子園のショートパロディ》

※部分的に原作より場面をお借りした軽い?妄想です。(*_*;
※高校生探偵として正式参加の工藤くん視点にて。
――――――――――――――――――

「君の行動は熱すぎる。野蛮と言うべきか……」

「そしたら自分の頭ん中には泥棒イコール犯人やっちゅう公式でもあるっちゅうんかい?!」

白馬と服部が対峙する。

同じ探偵でも、ここまでタイプが違うとどちらが登場するかで事件の展開もまるで違ってくる。
複数の探偵が同時に推理し解決に導いた今回の事件はかなり稀少なケースといえるだろう。

「まあまあ、キミたち。そんな睨み合ってる場合じゃないでしょ! 事件は解決しても、この島から脱出できなきゃ……キャッ!」

ピカッと白く光るとほぼ同時に轟音が鳴り響いた。

女子高生探偵の越水が雷と吹き込む強風を恐れるように頭を抱えてしゃがみこむ。

「七槻(なつき)さん、こちらへ。事件はこの僕が鎮めましたが、嵐は止むのを待つしかありませんからね。なに、30分も我慢すれば峠は去ります。少しの辛抱ですよ」

白馬が越水の肩を抱くようにして奥のテーブルへリードする。

「…何やねん、自分ひとりで解決しよったような顔しくさって」

「白馬の探偵としての力は認めるだろ。細か過ぎるところと〝泥棒〟に固執しがちなところを除けばだが」

「アイツの肩もつんかい、工藤」

「そうじゃねえさ」

一目置くべきところはある。そう思っているだけだ。

それより、次にどうすべきかはこの閉ざされた孤島。どうやって脱出するかだ。服部の帽子に誰か気付いてくれればよいのだが……。


暫く吹き荒んでいた嵐が遠ざかり、時折強風が吹くものの静けさが戻ってきた。
静かになると逆に孤立感が増す。
事件の余韻もあり、皆な口を閉ざし各々の考えに入り込んでいた。


(ドッドッドッ)

白馬が椅子から立ち上がる。

「なんの音です? まさか発電機まで壊れて……」

「いや、違うぞ!」

「船や…! 和葉が船つれてきよった!!」

「七槻さんがいない」

「なに?」

「テメーさっきまでそばにおったんちゃうんか」

「……」

白馬が急に目の色を変えて走り出し、ロッジの外に飛び出していった。
ピンとくるものを感じて俺も白馬の後を追った。服部も続く。


「――あっ?!」

ロッジの屋根を振り仰いだ白馬が声を上げる。

越水七槻が闇の中で屋根の上に立っていた。朧な輪郭で彼女とかろうじて判る。

すうと手を伸ばす、その指先が軽く弾かれる。何かがはためく。

「なんや――?」

服部がつぶやくと、屋根に立った越水が大きく腕を振るのが見えた。
船着場に近付いた船の前照灯がロッジ全体を仄白く浮かび上がらせる。

「あっ!!」

白馬も、服部も驚愕の声をあげた。

翻るマント。手袋に包んだ指先でシルクハットのつばを押さえ、颯爽と風に吹かれて立つ――その白い姿は。

「か…、か…」

「怪盗キッド!!」

服部も白馬も、そして俺も同時にその名を叫んでいた。

「お疲れ様、探偵の皆さん。ご一緒する事ができて、貴重な時間を頂戴しました」

「キッド、君が七槻さんだったのか?! 始めから…?」

白馬の問いに怪盗が軽く微笑む。

「さあ…。とにかく皆さんにも迎えが着たようですし、これで私も安心して飛び立てます」

「キッド!」

俺も名を呼んだ。呼ばずにはいられなかった。
怪盗は、ただ微笑むのみ。

「それではご機嫌よう、またの機会にお逢いしましょう!」


海風が吹き付けると、翼を開いた怪盗の姿は風に乗り一気に遠退いた。

雲間から月が覗く。その下をキッドの翼がくるりと一度円を描き、それから翼を傾け遠くグライドして離れていった。

俺も、服部も、白馬も、キッドが消えていった彼方に浮かぶ月に――僅かな雲の切れ間から見え隠れしている青白いその光に魅せられていた。

三人とも無言で。
姿を現した美しい月の欠片に、魅せられていた。






20120514

――――――――――――――――――


いいわけ&あとがき。長いです(*_*;

白鳩さん出したかった…。仮アップ時には鳩を指先に止まらせるキッド様のシーンがあったんですが、距離はいけるかなと思ったんですが強風の中、華奢な白鳩さんを海上飛ばすの無理あるか~と思い、鳩のシーンはカットです。しくしく。
あと、越水七槻ちゃんが犯人でない話となると(あんなヤローのために殺人犯すなんてもったいなさ過ぎる~。松田刑事に次ぐもったいなさです!)、どんな事件があるかなーと少しは考えようとしたんですが、まどろっこしいので省略です。毎度ズルくてスミマセン(汗)。
さらに七槻ちゃんがキッド様の変装だとしたら、本物の七槻ちゃんは? と思うのですが、それもこの際省略です。←オイッ!
とにかく、せっかくイケメン高校生探偵が三人揃ってるのに!! キッド様がいないなんて淋しいっ、つまんない~! という強引でワガママな願望が見せた妄想の一場面でした。どうか広い心でお赦し下さい…。
そしてあわよくば、いつかなんとか無理やり四人が揃うお話書きたいです。
無敵のヒロイン快斗くんと、快斗くんにぞっこんなイケメン連中!! いやん! 夢が広がりますっ!!!
(@_@)/// m(_ _)m m(_ _)m


拍手[10回]