名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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クロスステップ《3/3》(新一×快斗)
(R18)


――――――――――――――――――

怪盗たる所以の衣装を着けていない今の俺は〝怪盗〟ではなく、どこにでもいる一人の人間、普通の高校生の黒羽快斗だった。

素顔の俺は、元に戻った素顔の工藤に捕まった。

一歩近寄るだけで触れあう距離だった。
俺は工藤に抱きしめられた。

驚くより〝ああ、やっぱり〟という感覚があって、むしろ安堵のようなものを感じていた。
工藤の肩に顎を乗せ、目を閉じる。少しためらったが、俺も工藤の背に腕を回した。
工藤が俺を抱く腕に力を込める。眩暈がする。互いの息づかいまでが重なる気がした。




―――黒羽、探していたんだ、ずっとおまえを。

欠けていたピースの中で、俺が一番欲しくて、一番探していたもの。
それがいま俺の腕の中にあった。

俺とおまえは対になる運命のピース同士だから。
おまえと出逢い、繋がることが俺たちの運命だから。理由なんかない。ただ、逢って確信したんだ。俺が求めていたのは――やっぱりおまえだったんだって。


その夜、俺はそのまま黒羽の部屋に泊まった。そうなる事が自然な成り行きだった。
黒羽のシングルベッドで、寝返り打つと壁に突き当たって肘を打ったり、床に落ちそうになったりしながら。
それでも求め合うことに違和感はなかったし、初めて同士なわりには上手くいったと思う。あくまで俺の主観だが。

偶然の勢いで下になった黒羽の方は、苦しげに声をかみ殺していた。それがなおさら俺の熱を高めたことは言うまでもない。本能に促されるまま、俺は黒羽に俺自身を深く穿ち、震える黒羽の火照った素肌のそこら中に口付けた。
一つになって名を呼んだ。ずっと呼びたかった、ずっと探して――やっと見つけたおまえの本当の名を。
黒羽。くろば、かいと。

理由なんかない。
俺たち二人、合わさってやっと少しまともな形に近付いたんだ……。










目が覚めると黒羽がドタバタ身仕度していた。

「……どっか行くのか?」

「今日は月曜だ、学校だよ! 早く出てけっ、鍵閉めらんねぇ」

「俺が鍵しといてやるよ」

「ふざけんな。そこまで信用してねぇ。家ん中調べられてたまっか、早く服着ろっ」

「ひでーな。シャワーくらい浴びさせろよ」

「とにかく五分で服着ろっ!!」

昨夜の余韻もどこへやら、慌ただしく追い立てられて、濡れた髪もろくに乾かせずに俺は道端に放り出された。

俺の方を振り向きもせず、黒羽が走って登校していく。いくらかぎこちなく見えるのは俺の先入観か。

「おーい、ケツ大丈夫かぁ!」

後ろ姿に叫ぶと、真っ赤な顔の黒羽が振り向いて『バッカヤロー!! つぎ会ったらぶッコロス!!!!』と叫び返して曲がり角を曲がって行った。
黒羽の姿が見えなくなると、なんだかまた逃げられたような気持ちになり、胸の中に穴が開いたように寂しくなった。

いいや、また逢えるさ。
出逢い、離れ、また捕まえる。それが俺たちの宿命。
ただし、黒羽が今のを根に持ってるとまずいから次に顔を合わせた時には注意が必要だ――。

俺も学校行かなきゃ。特待扱いといっても、なるべく授業に出て、テストでちゃんと点取らないと進級できない。

慌てて学校に向かった意外にマジメな黒羽の一面に感心しながら、その事を頭の中の黒羽の項目に書き足して、俺も自分の道を歩き出した。






20120123

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あとがき(いいわけ)
初めてシチュエーションは何度書いても萌えてしまいマス(^。^;)。
(R18)表記するほどの描写でもないかなーと思ったんですが、一応してることはしてるので…(+_+);
は、それより『ケツ』の方がヒンシュクでしたでしょうか? スミマセン!

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