名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

ブログ内検索
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 13
15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
カウンター
プロフィール
HN:
ronin
性別:
女性
自己紹介:
2011年8月26日よりブログ開始
2012年5月GW中にカテゴリ分け再編&アクセスカウンター設置
2013年5月 CONAN CP SEARCH 登録
2013年6月 青山探索館 登録
連絡先:hamanosuronin★gmail.com(★を@に置き換え)
Script:Ninja Blog 
Design by:タイムカプセル
 

蛇心
カテゴリ★インターセプト3
※繋ぎショート、よもやのスネーク視点(汗)。
────────────────────────────────


そんなはずはない! 絶対にない!!

〝怪盗キッド〟が奴らに易々と倒されるなど!!

この俺が何度も殺し損ねたあの忌々しい怪盗を、そんな簡単に他のヤツに奪われてたまるかっ!



「死体を見せろ、ですって?」

深夜でも車の往来が途切れることはない、都心のイルミネーション街。
幹部を通して呼び出しに応じたのは濃いサングラスに黒いストールで髪を覆った一人の女だった。

「そんなものはないわ」

「嘘をつけ! なにか在るだろう、怪盗の持ち物…モノクルだとか……奴の身体の一部でも…! 仕留めたのが本当だと言うなら、奴の骨でも髪でも、何でもいいから持ってこい!!」

紅い唇を僅かに歪めて女は哄笑った。

「〝スネーク〟…とおっしゃったかしら。あなた、私たちの〝仕事〟をご存じ? すべてを抹消するの。怪盗は死んだ。怪盗の真実そのものを消したのよ」

つまりは存在した証は何も残ってない。

「嘘だっ!」

嘘だ、嘘だ! そんな言葉が信じられるかっ!

「怪盗を連れてこい! 奴は俺がこの手で殺すんだ!!」

クスクスと遂に堪えきれないように肩を揺らし、女はサングラス越しに俺を見て微笑んだ。

「そう。あなたも〝怪盗が欲しかった〟の」

「…………」

「でも残念ね。あなたの組織の幹部が私たちに怪盗の暗殺を依頼した時点で、怪盗は〝あなたの獲物ではなくなった〟のよ」

「違う! 奴は俺の獲物だ!ずっと前から、これからも、ずっとだ!!」

ふふふ。可哀想に。

〝ベルモット〟というコードネームを持つ女は憐れむように囁いた。

「そんなにおっしゃるのなら」


〝あなたの想い〟も消して差し上げましょうか?

お望みなら。

永遠に届くことのない想いを抱えていたって、つまらないだけでしょう?

─────だって怪盗はもういないんですもの。



俺が懐に手を入れ拳銃を握っても、女は微動だにせず婉然と笑みを浮かべていた。

呼び出してもらって丁度良かったわ。あなた方の組織の幹部に報告しておいて頂戴。
そちらの依頼は完遂したわ。二度と邪魔な怪盗があなた達を煩わせることはない。
そのかわり──────

「パンドラの〝蜜〟は山分けよ」

「知るか。そんな話、俺は聞いてないっ」

「あなたが知らなくても取引は成立してるのよ。それじゃまたね、スネーク。次に会う時まで…もしもお互い生き長らえていたなら」



立ち去る女の後ろ姿に照準を合わせようとしたが、部下に止められた。深夜というのにすぐ脇を何台もの車が行き交っている。


俺は信じない…、怪盗キッド。
白い翼を自由に操るおまえが。
おまえが、奴らに殺されたなんて。俺は絶対信じない。

俺が殺すんだ、おまえは。
それは最初から決まっていることなんだ。

キッド。

怪盗キッド────!!






20131129

────────────────────────────────


※やっぱりスネークもキッド様にぞっこんなのねん。というお話でした。自己満全開…(*_*;


●拍手御礼
「夢落ちトライアル」、それからカテゴリ★コナン&キッド「夢が覚めたら」「休息」に拍手いただきました。多謝です(#^_^#)///

拍手[7回]