名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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工藤邸襲撃事件《1》
カテゴリ★17歳
※白馬くん視点
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「おせーぞ、服部」

「しゃーないやろ、こっちは大阪から 出張っとんやで。ご近所さんのおまえらとちゃうわ」



言い合いながら室内に入ってきた工藤と服部に、僕は軽く手を上げてソファへ座るよう二人に促した。

「おう黒羽、今日はバイクやないんか。調子はどうや、GSX250Rの」

「俺の、じゃなくてバイクの方かよ」

カカカ、と服部が白い歯を見せて笑う。つられたように黒羽が笑い、それを見て工藤も苦笑する。

僕は内心ほっと胸をなで下ろしていた。

これでなかなか服部の存在は大きい。度々遠距離を呼び寄せるのは申し訳ないが、服部こそが僕らを繋ぐキーパーソンになってくれている。

僕は脇に座る黒羽の横顔をちらと見た。
ポーカーフェイスの彼の心の奥を測ることは難しい。だが、とにもかくにも今日の呼び出しに応じてくれた。
───僕ら探偵事務所の最初の危機は乗り越えたのだ…と思いたい。


「さて…と、四人揃いましたね。さっそくですが、まずは宮野さんから提案のあった新しい探偵事務所名について検討を」

「検討ゆうてもなぁ。事務所名なんぞ別になくても構わんのとちゃうか?」

「そうはいきません。社会通念上、正式な組織として運営していくのであれば、名称は大事です」

「おカタイこっちゃな。ほんなら候補くらい用意しとるんやろな」

「あるにはあるが、こっちで決めたら絶対文句言うだろう、服部」

「俺は探偵じゃないからどうでもいい」

「じゃかましいわ工藤。黒羽も往生際が悪いで、まだそんな事いうとんのか。──っちゅうわけで、わざわざ駆け付けたったんや、新事務所名はこのおれ様がバッチシ考えてきてやったで!コレで決まりや!」

「ええ?」←3人同時



〜ピンポーン〜



唐突に鳴ったチャイムに勢いを削がれ、服部の動きが止まる。

「なんや、タイミング悪いのぉ」

「宅配かな」

工藤が来訪者を確かめにインターホンへ向かう。黒羽は立ち上がって窓の外を見に行った。

「宅配だ。通販の本、もう届いたのかな」

新作ミステリでも予約していたのか、工藤が早足で玄関へと向かう。


エントランスから業者とやり取りする気配がし、しばらくして工藤がレターサイズの包みを持って戻ってきた。


「オーイ工藤クン。荷物開けんの、後にしいや」

「わかってるよ。品名に何もないな。本っぽいけど…」

「───おい、待て工藤っ!!」

黒羽が突然大声を出した。

服部がクッションを掴んでダッシュするのと、工藤に走り寄ろうとする黒羽に僕が飛びついたのは、ほぼ同時だった。




閃光。




───静寂…ではない。




キーンと異音がする。


耳に蓋をされたような感覚。


何が起こった?


(これは……!)


爆発だ。

今の荷物か。

状況を把握しようと頭が働き始めるまで、何秒かかったのだろう。

恐る恐る様子を確かめる。

ドアに寄りかかるようにして尻餅をついている工藤。服部がその前に倒れ込んでいる。


血は。


───血は、流れていない。


爆発する寸前、服部がクッションで工藤の手から荷物を弾き飛ばしたのか。
見上げると、天井付近が黒ずみ、パラパラと細かな破片のようなものが舞い落ちていた。


「工藤!! 服部っ!!」


呆然とする僕の下から黒羽が抜け出し、二人に駆け寄る。
僕はスマートフォンを取り出し、緊急通報番号を押そうとした。

しかし。


「通報はしなくていい、白馬」


「えっ」


ドアに寄りかかったまま、だが顔を上げた工藤の目は異様に輝いていた。


「売られたケンカだ。これはオレたちで解決する」







つづく
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