名探偵コナン・まじっく快斗の二次BL小説。同ジャンル諸先輩方の作品に触発されております。パラレルだらけですが基本は高校生の新一×快斗、甘めでもやることはやってますので閲覧は理解ある18才以上の女子の方のみお願いします。★印のカテゴリは同一設定で繋がりのあるお話をまとめたものです。up日が前のものから順にお読み下さるとよいです。不定期に追加中。※よいなと思われたお話がありましたら拍手ポチ戴けますと至極幸いです。コメント等は拍手ボタンよりお願いいたします! キッド様・快斗くんlove!! 《無断転載等厳禁》

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17歳《1/3》(新一×快斗)
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小さな名探偵は、いつの間にやら元の高校生探偵に戻っていた。

俺は学校帰りに帝丹高校を覗いてみることにした。もちろん工藤新一の顔を拝むためだ。


このところ、工藤のお手柄記事やその続報が連日のようにメディアを賑わしている。

果ては芸能リポーターに追いかけられて『詳細は警察に聞いてください。事件現場以外では僕は一高校生に過ぎませんので。失礼』なんちってカメラ目線でカッコつけやがってたりする。

ちいせえ時はもうちょっと可愛げがあったよなぁ。俺だってあれこれ難癖つけられながらも、随分面倒見てやったもんだ。

ここはひとつ晴れて高校生同士になったトコで、調子くれてるヤロウをちょいとシメてやろうと思い立った。
〝怪盗キッド〟の正体にこれっぽっちも近づけてねえくせに、いい気になんなっつの。

なんなら知らん顔して友達になって、俺がキッドだと気付いてない探偵をからかってやろう…。

ふふふ。工藤め。
なぁにが〝戻ってきた東の高校生探偵〟〝日本警察の救世主・再び〟だ。
てめーの間抜けさ加減、思い知らせてやるぜ!!






(おっ、出てきた)

工藤は幼なじみの彼女と、その親友の鈴木財閥令嬢と共に正門から出てきた。

車道の反対側から後をつける。毛利探偵事務所に向かうのかと思ったが、途中の交差点で女子二人と分かれると工藤は一人で歩き始めた。
チャーンス!
急いで歩道橋を駆け上がって向こうへ渡る。

アレ?

歩道橋の上を走りながら下を見たら、工藤の姿が見えなくなっていた。
やべ。路地か、店にでも入ったかな?
慌てて反対側の階段を駆け下りようとした。そしたら。

「あっ!」「うわあっ」

ヒヤッとした時には遅かった。階段の降り際に人がいて、ぶつかってしまったのだ。
アブねっ、転ぶ…!!
前のめりになりながら片手を着いて一回転し、階段の半ばに降りた。

相手は…?

振り返ると、ぶつかった相手は頭を下にしてひっくり返って、背中から滑り落ちてきていた。
パニクる。

ぶつかったの、工藤新一じゃん!! (@@);;;

焦って抱え起こした。

「す、すみません! 大丈夫ですか?」

「うう…」

怪我させたか?
想定外の〝出逢い〟に、さすがにオロオロする俺。

「う、くそ…、痛ってえぇ~」

「あ、あのう、ホントにすみません。立てますか」

顔をしかめていた工藤が目を開けて俺を見る。
顔が近くて、不意にドキンと心臓が鳴った。

まともに合った工藤の瞳は、懐かしい小さな名探偵の眼差しそのままに〝17歳〟の輝くような生命力を漲らせていた。

「…あ、あの」

いつの間にか腕を握られていた。工藤の手に、しっかりと。
そのままニコリと工藤が笑う。

「…………」

握られた腕を振り解けなくて、工藤の体温を感じて、頭にカーッと血が昇る。

「逢いたかったぜ、怪盗キッド」

「・・・・・・へ?」

「やっと逢えたな。お互い本当の姿で」


歩道橋の階段に二人して座り込んだまま、俺はしばらく放心していた。

怪盗キッドと呼ばれたことに。
抱き起こした工藤の体の重さに。
大きくなった工藤にシンクロする〝何か〟を覚えて。
激しく胸を打つ鼓動が、止まらなくて。







17歳《2/3》へつづく

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※軽い感じを目指そうとしてたんですが…(*_*;
またまた書いちゃう〝初めて〟シチュ、もう少し続けます~(汗)。


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